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密室入門!

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  • サイズ B6判/ページ数 181p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784840126069
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0076

内容説明

「密室」は、ミステリ作品には欠かせない魅惑的なアイテムだ。この「人間が出入りできなかったであろう部屋」で行われる不可能犯罪について、本格ミステリの第一人者である有栖川有栖と、ミステリをこよなく愛する一級建築士・安井俊夫が、タッグを組んで立ち向かう。密室とはどういうものか?密室を実際に作ることはできるのか?古今東西の作品を例に、論理と建築の両面から、密室の仕組みとその謎に挑む。ミステリが200パーセント楽しくなる一冊。

目次

第1章 密室とはいかなるものか
第2章 密室の分類
第3章 密室を建築から考える
第4章 作家が知りたい建築事情
第5章 ミステリと建築の密接な関係
第6章 密室の未来

著者等紹介

有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。小学4年生で推理小説の面白さを知り、5年生で創作をはじめる。1989年『月光ゲーム』でデビュー。03年『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞受賞。08年、『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞受賞。本格ミステリの第一人者として、数多くの「密室」を読者に届け続け、09年1月20日、作家生活20周年を迎える。綾辻行人と共にドラマ『安楽椅子探偵』シリーズの原案を担当。有栖川有栖・創作塾の塾長を務めるなど、その活動は多岐に渡る

安井俊夫[ヤスイトシオ]
1960年香川県生まれ。80年より、建築事務所にて13年間勤務。一級建築士の資格を取得し、大小さまざまな設計に携わる。93年に独立、神奈川県小田原市に「空間デザイン室」天工舎(一級建築事務所)を設立。住宅を中心とした設計活動に奔走する。06年、ミステリに登場する不思議な建物を建築図面にした『犯行現場の作り方』(メディアファクトリー)を出版。第60回日本推理作家協会賞「評論その他の部門」にノミネートされる。HP「建築探偵舎」を運営中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

197
推理作家と建築家の対談。カーや天城一による密室分類を紹介。密室の構成要素一つとっても、錠、水、雪、砂、眼…と多種多様である(なぜか漢字一字で書けることに気づいた)。スカイダイビング中に殺すというのもあって、これは空とすべきか。ゾンビなら屍だ。私は密室トリックが気に入らない作家はもう読みたくなくなる。フェアでさえあれば、糸、氷、猫、山羊、屍人、催眠術…何を使ってもよいが、読者の知らない情報を含むものは困る。密室は作れないという事でお二人の意見は一致し、そこからはいかに密室に見せかけるかという話になっていく。2022/04/14

セウテス

88
密室について、ミステリ作家有栖川有栖氏とプロの建築家安井俊夫氏が、対談しながら密室を語るもので、かなり面白い。会話自体が楽しい事もあるのだが、小説内の密室を論理的に考えるのが素晴らしい。ミステリとしてのアルアルや、実際の建築における盲点であったり、終いには以前と現代の最新の鍵の事情まで、ミステリ好きでなくても楽しめると思う。綾辻氏の「迷路館の殺人」の迷路、換気システムが尋常でない数が必要であり、その電気代は本当の意味で恐怖であったとは思わず笑い転げてしまう。プロとプロの会話とは、こうも面白いものなのか。2019/09/18

ばりぼー

40
有栖川有栖氏と一級建築士の安井俊夫氏との対談形式の密室入門講座。カーの「密室講義」や天城一の「密室作法」をもとに密室を分類し、建築基準法に照らし合わせて検証していくのですが、興味深くて面白い話がてんこ盛りでした。綾辻行人氏の「迷路館の殺人」などは「廊下長すぎ!」で「建築的にはあり得ない」が、地下の迷路に設置される照明器具と換気扇はもの凄い数になり、「迷路館の本当の恐怖は電気代だったかも」など。建築の専門家からみたオススメの3冊は、「白い僧院の殺人」「見えないグリーン」「斜め屋敷の犯罪」だそうです。2014/05/27

へくとぱすかる

38
再読。密室の分類が楽しい。現実にはありそうになくても、そこは小説。なるほどと思わせるアイディアが大切だろう。実際の建築としては苦しいだろうが。。。有栖川さんのサーピスト-ク、小説にならなかったアイディアがおもしろい。中学生的発想って、現実離れしていても平気なので、すごいのが出てくる。こういう柔軟性が大事なんだろうなぁ。2018/06/17

coco夏ko10角

27
【再読】『犯行現場の作り方』を読んだらこっちもまた読みたくなって。建築士の安井俊夫さんとミステリ作家の有栖川有栖さんが色んな角度から密室について語り合う。密室の魅力がたっぷり。2016/07/14

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