感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nuit@積読消化中
148
面白かった!評価は分かれるようですが、怪談、幻想好きな私としてはまさに求めている世界観で、読み終えるのがもったいなく、いつまでも深泥丘の住人としてこの世界を味わい続けたいと思いました。続巻、続々巻があるので嬉しい限り。単行本の表紙に時々入ってくる挿画もステキ。またシオリの紐がウグイス色で、挿し込む度に、登場する深泥丘病院の医師の眼帯とダブります。きっと狙いでしょうね。しかし、人面瘡はどの世界でもチチチと泣くのでしょうか(笑)。昔読んだ古賀新一先生の『チチチとまた呼ぶ呪いの顔』でもチチチと泣いてましたね〜。2017/06/18
ダイ@2019.11.2~一時休止
100
深泥丘その1。連作短編集。謎だらけの怪談。深泥丘魔術団がよかった。2013/11/21
ままこ
90
ちちち……読み手も惑わす深泥丘現象。日常の中の非日常。グロくてシュールだけどおかしみもある奇談。ホラーの中にミステリも忍ばせてあり綾辻ワールドを楽しめる。サラリと描かれた動物がいる和の雰囲気漂う装丁が好み。つかみどころのない奇妙な味を堪能した───ような気がする。2021/08/03
ntahima
85
殆どタイトル買い。ミドロガ..!まさか?急いで解説に目を通す。舞台は京都を思わす架空の都市で設定はHPLのクトゥルー神話体系に登場する地方都市アーカムに倣ったものとある。この時点で著者名も見ずレジに走る。京都は第二の故郷でありアーカムも一度は彷徨ってみたい幻想の古都である。一気読みは避けその日から一夜一読を心掛ける。ところが曰くありげな登場人物が次々出てくるが、なかなかエンジンが掛からない。確かにこれは怪談ではなく奇談だ。なんか朦朧としたまま終わってしまったが毎夜一編ずつ読むのが楽しかった。今夜から続編へ2012/02/02
NADIA
64
京都を思わせる地域で50前の男性作家が経験する怪しい連作短編集。作者が自分を登場させていると思われる主人公はとにかく曖昧・朦朧とした人物で(京極堂シリーズの関口巽にとても近い)、そのまだらな記憶力に「若年性アルツハイマーなのでは?」と不安を抱き、近所の深泥丘病院で検査を受けたことをきっかけに不調のたびに通院することになるのだが、不気味な医師や看護師と出会うことにより、不気味な経験をすることに…。今の時期にぴったりのジャパニーズホラーです。2024/08/18