出版社内容情報
『スーホの白い馬』で知られ、日本人ではじめて国際アンデルセン賞を受賞した赤羽末吉。50歳でデビューし、自由な筆致と緻密な設計で「こころ」を描いた作家の作品と生涯を紹介。
内容説明
50歳でデビュー、世界が認めた日本の絵本画家。生誕110年、没後30年。
目次
1 民話絵本をひらく
2 絵本への道のり
3 『スーホの白い馬』の誕生
4 中国とモンゴルの絵本
5 雪国通い
6 異形を描く
7 自作絵本―子どもたちへの直球
8 赤羽末吉の遺したもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
60
赤羽末吉さんの、絵本に向かう壮大なロマン、絵に深さと高さ、強さもやさしさも・・・と願い、誠実に歩んだ画業に改めて感動した。生い立ちから少年期、22歳から37歳まで過ごした満州での生活、50歳になってから始めた絵本の制作、スケッチや入念な取材、などなど多くの内容をコンパクトにまとめ切った素晴らしい新刊。コロナ・ブックス編集部の労作。満州から引き揚げるとき、さらしを腹に巻いて『月下美人』をおさめた。「『月下美人』の終わるときは、私の終わるときと決めた。」と、命を懸けて理想の絵を守ったことがわかる。2020/08/04
たまきら
28
大好きな赤羽さん。彼の絵本との出会い、創作の仕方、モンゴルへの旅…すべてにワクワクしながら眺めました。作品を俯瞰してみることができる豆絵本には感動。ぜひ、本物を見たいです。この画家の作品が好きな方に是非お勧めしたい一冊です。2020/07/13
RX78
26
かさじぞう、だいくとおにろく、スーホの白い馬、おおきなおおきなおいも。大人になって読み返すと絵の素晴らしさがよくわかる。2020/07/06
ホースケ
15
『ももたろう』『かさじぞう』『スーホの白い馬』私が好んで読んでいた絵本の多くが赤羽末吉さんの絵によるものだということで手に取った一冊。独特の味のある画風からは、親しみやすさや温かみを感じられると同時に物語の印象がより強く残る。『スーホ..』に出会ったのは小学校低学年の頃、教科書に載っていたのが初めてだったと思う。大人になり、この作品を読み聞かせをしている最中に胸がつまり涙がこみ上げてきてしまい、まともに読めずに子供達に悟られないようにするのに必死だった。赤羽さんの絵と共に、私が大切にしたい作品のひとつだ。2020/08/19
おはなし会 芽ぶっく
14
50歳での絵本デビュー。「雪国が描きたい」とかさじぞうがデビュー作。落款を気にしたことがなかったので、どんな絵本に赤羽さんの落款があるか読み直そうと思います。『ももたろう』の裏表紙『かさじぞう』『だいくとおにろく』『つるにょうぼう』他にもあるかな? 『 民話絵本をひらく / 絵本への道のり / 「スーホの白い馬」の誕生 / 中国ピモンゴルの絵本 / 雪国通い / 異形を描く / 自作絵本 / 赤羽末吉の遺したもの 』2023/07/12