内容説明
ひとりになって初めて、失ったものの大きさ、2人でいることの大切さが身にしみる。『堕落論』『白痴』で知られる作家・坂口安吾は優しい半面、アルコールや薬物を飲んでは暴れる無頼な作家だった。そんな安吾を愛しぬき、安吾亡き後、作家らが訪れるバー「クラクラ」を経営。安吾への愛を確認しつつ、ひとりでいることの贅沢さを日々味わう。単行本未収録作品も所収。
目次
1 ひとりということ(亡き夫へ;開店そのころ)
2 クラクラ日記(ついの棲家で(抄))
3 記憶のたからもの(安吾忌;食べものと安吾 ほか)
4 安吾と見た夢(写真のパパ;長い長い鼻 ほか)