歴史学叢書
通史の方法―岩波シリーズ日本近現代史批判

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784839003425
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C3021

内容説明

戦後65年になる今日、歴史学界のみならず広く国民的にも新しい通史が求められている。岩波の「シリーズ日本近現代史」第一巻から第九巻は、このような要望に答えるために企画・出版されたものである。しかし、明治維新史を中心に日本近現代史を専攻し、通史叙述にも強い関心を持って来た著者は、このシリーズ全巻を検証する。第一巻の「成熟した伝統社会論」、第二巻の「国民国家論」、第七巻の「総力戦体制論」などが批判的に取上げられるが、とりわけ明治維新論や福沢諭吉論などの批判的論述は詳細であり、その論拠と自説とが緻密かつ実証的に展開される。

目次

序章 なぜ日本の近現代史を学ぶのだろうか
第1章 真向から対立する二つの明治維新論
第2章 民権運動をどのように位置づけるか
第3章 帝国主義世界体制への参入と天皇制国家の確立
第4章 軍部ファシズムと侵略戦争への道
第5章 敗戦と戦後改革をどう見るのか
終章 戦後という時代のとらえ方
付論1 国民国家の論じ方によせて
付論2 アジアと日本―世界史との関連性についての試論

著者等紹介

宮地正人[ミヤチマサト]
1944年久留米市に生まれる。1966年東京大学文学部国史学科卒業。1971年東京大学人文科学研究科博士課程中退。同年東京大学文学部助手。1973年東京大学史料編纂所入所。1982年同助教授。1989年同教授。2001年より2005年まで国立歴史民俗博物館長。現在、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

denz

0
岩波新書の「シリーズ日本近現代史」の総論として書かれたものだが、『幕末・維新』、『民権と憲法』、『占領と改革』への批判が厳しすぎて同シリーズ10巻目として出版されなかったもの。『幕末・維新』の明治維新は必要なかった、という主張への疑問は私も感じたことである。近代史になると著者も認めるように、マルクス主義的分析視角が強くなり、少々読みにくいが、「クソ実証主義者」を自認する著者の通史が読めるという面白さはあるだろう。2011/06/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/607397
  • ご注意事項

最近チェックした商品