世界がもし100億人になったなら

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784838725731
  • NDC分類 334.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

2012年、ロンドンで上演された演劇「10 BILLION」が巻き起こした
地球環境の未来を占う衝撃が、世界12カ国で同時書籍化!
いまだかつてない危機に、何か一つだけしなければならないとしたら……。
ある科学者の答えはこうでした。
「息子に銃の撃ち方を教えます」

2012年夏、英ロンドンで上演された
演劇「TEN BILLION」が提示した未来は、
想像を超えた悲惨で過酷なものだった!

2012年7月、英ロンドンのロイヤル・コート・シアターで
「TEN BILLION」と題する劇が1カ月にわたり上演された。
出演者は本書の著者エモットひとりで、
彼自身の研究室を模したセットから観客に語りかける同作品のテーマは
「地球の人口が100億人になったら」。
人口増加が世界の環境問題の多くの原因であることを指摘し、
このまま人口が増え続けたら地球環境はどうなるのか? 
世界秩序はどうなるのか? 
を問う舞台は大きな反響を呼び、連日満員の観客が詰めかけた。
その衝撃の内容を広く知らしめるために書籍化されたのが本書である。
世界12カ国で同時書籍化!

食料……現在の農業のやり方と消費のペースで、100億人を食べさせられる手段は、今のわたしたちにはありません。
水……今世紀末までに地球上のかなりの場所で使える水が満足に手に入らなくなり、数十億人が極度の水不足で暮らすことになります。 
エネルギー……エネルギー生産を今のまま石油、石炭、天然ガス中心にするなら、3万6000基の火力発電所が必要です。
病気……日々、数百万人の人が世界中を移動することで、感染性の疾患の新たな大流行が起こりやすくなっています。
気温……世界の平均気温は4~6℃上昇する可能性があり、そうなったら、地球は地獄と化すでしょう。

地球には何百万という種の生物がすんでいます。
それをたったひとつの種が支配しています。わたしたちです 8

わたしたちの人口はどうやってこれだけ増えたのでしょう 20

わたしたちが依存している、
そしてわたしたちが急激に変えつつある、
このすべてがつながりあったシステムに、今何が起きているのか、
よりくわしく見ていく必要があるでしょう 48

食料の需要が増えていることはべつに意外ではありません。
意外なのは、食料需要の増加のペースが、
人口増加のペースを大きく上回っていることです 68

現在、10億人以上の人々が、
深刻な水不足の状況のもとで暮らしています 74

二〇一三年に製造される自動車の総数は、
約1億台に上る見込みです 92

現在、気候変動は加速しています 114

人口が増え、人間の活動も増えた結果、
わたしたちは今後、
どのような困難に見舞われることになるのでしょうか 124

現在の農業のやり方で、そして現在の消費ペースで、
100億人の人口を食べさせられる手段は、
今のわたしたちにはありません 128

今世紀末までに、
地球上のかなりの場所には使える水がなくなってしまいます 138

予想される需要をまかなうには、
今世紀末までに、
エネルギー生産を少なくとも3倍に増やさなければなりません 144

わたしたちが今まさに直面しつつある気候問題は、
まったくスケールが違います 146

どの方向に目を向けても、
人口100億人の地球は悪夢以外の何ものでもありません 156

科学技術の力で切り抜けられないとすれば、
残された唯一の方法は、
わたしたちの行動を変えることしかありません 174

わたしたちはこれからどうなるのでしょう 196

【著者紹介】
マイクロソフト・リサーチ計算科学研究所所長。オックスフォード大学計算科学客員教授、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ計算生物学客員教授、英国国立科学・技術・芸術基金栄誉フェロー。英ケンブリッジで様々な分野の研究者からなる学際的チームを率いて幅広い科学研究を指揮し、科学の基本問題に取り組む先駆的アプローチを開発している。研究所の研究分野は、分子生物学、免疫学、神経科学、植物学、気候学、生物地球科学、陸上・海洋生態学、保全生物学から、新分野である人工生命プログラミングや人工光合成まで多岐にわたる。

内容説明

21世紀の終わりに訪れる危機への警告。

目次

地球には何百万という種の生物がすんでいます。それをたったひとつの種が支配しています。わたしたちです
わたしたちの人口はどうやってこれだけ増えたのでしょう
わたしたちが依存している、そしてわたしたちが急激に変えつつある、このすべてがつながりあったシステムに、今何が起きているのか、よりくわしく見ていく必要があるでしょう
食料の需要が増えていることはべつに意外ではありません。意外なのは、食料需要の増加のペースが、人口増加のペースを大きく上回っていることです
現在、10億人以上の人々が、深刻な水不足の状況のもとで暮らしています
一九〇〇年以降に製造された自動車の総数は、20億台を超えます
現在、気候変動は加速しています
人口が増え、人間の活動も増えた結果、わたしたちは今後、どのような困難に見舞われることになるのでしょうか
現在の農業のやり方で、そして現在の消費ペースで、100億人の人口を食べさせられる手段は、今のわたしたちにはありません
今世紀末までに、地球上のかなりの場所で、使える水が満足に手に入らなくなってしまいます
予想される需要をまかなうには、今世紀末までに、エネルギー生産を少なくとも3倍に増やさなければなりません
わたしたちが今まさに直面しつつある気候問題は、まったくスケールが違います
どの方向に目を向けても、人口100億人の地球は悪夢以外の何ものでもありません
科学技術の力で切り抜けられないとすれば、残された唯一の方法は、わたしたちの行動を変えることしかありません
わたしたちはこれからどうなるのでしょう

著者等紹介

エモット,スティーブン[エモット,スティーブン] [Emmott,Stephen]
マイクロソフト・リサーチ計算科学研究所所長。オックスフォード大学計算科学客員教授、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ計算生物学客員教授、英国国立科学・技術・芸術基金栄誉フェロー。英ケンブリッジで様々な分野の研究者からなる学際的チームを率いて幅広い科学研究を指揮し、科学の基本問題に取り組む先駆的アプローチを開発している。研究所の研究分野は、分子生物学、免疫学、神経科学、植物学、気候学、生物地球化学、陸上・海洋生態学、保全生物学から、新分野である人工生命プログラミングや人工光合成まで多岐にわたる

満園真木[ミツゾノマキ]
翻訳家。青山学院大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

62
暴走するバッファローの群れが断崖に向かって次から次へと落ちていく,こんな映像が脳裏に焼き付いて離れない。現在、世界の人口は70億人。国連の将来人口推計では今世紀末には100億人に達するといわれている。この地球にこれだけの人間を生存させることのできる環境は果たして存在するのだろうか? 答えはNOである。人口が増えると、水、食べ物、土地、輸送、エネルギー消費が爆発的に増え続ける。地球の生態系は破壊され、制御不能の気候変動が起こり、地球をまったく違う状態に、それも急激に変えているかもしれない。科学技術の力をもっ2015/08/09

パフちゃん@かのん変更

58
地球の人口は加速度的に増加している。今の人口は70億人。今世紀末には100億どころか280億になる可能性もある。人口増加により食料、水、エネルギーなどすべてが不足する。二酸化炭素濃度は上がり気温が上昇する。地球規模の大惨事を回避するには抜本的な何らかの手立てが必要だが、そうしていない。「私たちはもうダメだと思います」と、著者は言う。そして彼の研究所の一番優秀な科学者に「この状況に対して一つだけ何かしなければならないとしたら・・」と尋ねると返ってきた答えが「息子に銃の撃ち方を教えます」というものだった。2014/03/02

ばりぼー

40
世界の人口は、今世紀末までに少なくとも100億人に達し、未だ嘗て経験した事のない地球規模の危機に直面することを憂えた書。資源開発がもたらすダメージについて、「みなそこから利益を得たいが、誰も自分だけ責任を負いたくはない。気候変動は、まさにこうしたコモンズの悲劇(共有財産を各自が勝手に利用しつくしてしまうことによる全員の損害)の見本のようなもの」で、この問題を科学技術で切り抜ける有効な方法はなく、「わたしたちはもうダメだと思います」って、そんな簡単にギブアップしないで下さい。読後、思いっきり憂鬱になります。2014/02/10

壱萬参仟縁

29
シンプルな構成。すぐに読める。だが、内容は重い。科学とは、理解すること(16頁)。1800年までに地球人口は10億人(22頁)。1930年20億(26頁)。60年30億(27頁)。80年40億(29頁)。2000年60億(35頁)。いまや70億超える(44頁)。80億も時間の問題のようだ。人が増え、成長が進むと、システム全体への負荷が急増(46頁)。つまり、システム不全が問題なのである。IUCNの推計で、2012年、両生類31%、哺乳類21%、鳥類13%が絶滅の危機(57頁)。哺乳類の中に人間。大丈夫か?2014/02/28

犬こ

27
世界がもし●●なら、という本はよくあるけれども、この本は科学者視点のさまざまな根拠から、人口増加が続く地球の未来は、農業、水、エネルギー、自然環境、全てにおいて前途多難で、正直、今の科学では解決策無しと発言しています(人間の力では賄えない)解決無しだから、著者の最後の結びは恐ろしい締めくくりで、実際、人類がそういう選択をする日が来るでしょう。最近見た報道で学校給食を残す生徒は40%!飽食と街の過剰な電気の見直しから進められないものだろうか。2016/03/21

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