内容説明
日本の妖怪‐山姥。ブリテン諸島の妖婆‐ハッグ妖精。東と西の地の果てに顕現する超自然の妖婆たち。類似する伝承内容を精査・比較し、遠くて近い幼者の実態に迫る。神話学・考古学・民族学的視点から、信仰や女神観念の伝播・影響が絡み合い変遷する過程を追う。
目次
第1部 「畏怖すべき女神」としての山姥とハッグ妖精(山姥と魔女と妖精;山姥の多様性;ハッグ妖精の多様性;山姥とハッグ妖精の比較)
第2部 山姥とハッグ妖精の伝統と系譜(山の神の連続性とハッグ妖精の不連続性;アイルランド神話伝説の中のハッグ女神;神話以前のブリテン諸島の女神;先史時代ヨーロッパの女神;巨石時代ブリテン諸島の女神信仰;日本神話の中の山の神と女神;記紀神話の神々の系譜;東北日本の山の女神;山の女神の北の系譜;アイヌの山の神と狩猟神;祖型女神と社会階層化)
著者等紹介
高島葉子[タカシマヨウコ]
同志社大学文学部英文学科卒業。大阪市立大学大学院文学研究科前期博士課程英文学専攻修了。同大学院文学研究科後期博士課程英文学専攻単位修得退学。博士(文学)大阪市立大学。大阪市立大学文学部助手、講師、助教授などを経て、同大学院文学研究科文化構想学専攻教授。専門は民間説話・民間伝承の比較研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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