内容説明
『地蔵菩薩霊験記』という書物は、平安時代から鎌倉初期にかけて成立したものに、室町時代や江戸初期を通じて増補されたもので、それぞれの時代における地蔵信仰の実態を伝える、きわめて貴重な記録として注目されるものであった。この新しいテキストは、これまでにほとんど紹介されていない、大正大学所蔵の版本にもとづいて、できるだけ正確な本文を示すとともに、それぞれの説話の位置づけにもつとめたものである。地蔵の信仰や説話について、何らかの関心をもっている方々には、何よりも大事な資料として活用できるだろう。
目次
地蔵菩薩霊験記序
地蔵菩薩霊験記巻第一目録
地蔵菩薩三国霊験記巻
地蔵菩薩霊験記巻第
地蔵菩薩霊験記巻第二目録
地蔵菩薩霊験記巻第二
地蔵菩薩霊験記巻第三目録
地蔵菩薩霊験記巻第三
地蔵菩薩三国霊験記巻之四目録
地蔵菩薩三国霊験記巻之四〔ほか〕
著者等紹介
大島建彦[オオシマタテヒコ]
現東洋大学教授。文学博士
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