感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たばかる
23
1990年初版と古め。シンデレラコンプレックスという語を広めた。誰かに依存していたいという女性の欲求であり、苦痛を抜け出せるような好機の訪れを無根拠に期待したり、昇進と従属の葛藤に悩まされたりするといった形で生ずる。著者はこうした欲求の原因を幼少期の家庭の教育環境にあるとする。軽蔑しながらも直面させられる無私な母親像、行きすぎた囲い込みの可愛がり、など様々だそう。/各々に自立を謳う現代ではなかなかネックなものだ。そこを個人の性格等に帰着せずに全体の枠組みで捉えなければ、男女平等の社会参加なんて絵空ごと。2020/02/09
北条ひかり
3
3時間18分。音声デイジー。大阪府盲人福祉センター点字図書館と音訳者さんに感謝。70年代前半にアメリカでウーマン・リブが華やかだった頃、依然として男性に依存し庇護を求めている女性の状態を著者自身や他の女性の実体験を踏まえて論じ、女性の自立に必要な心理的決断を求める。僕は男なんだけれど、15~23歳まで嫁さんの支援ばかりしていて、「働くのも・家事をするのも全て彼女のため。彼女の幸せだけが僕の幸せ。彼女のためだけに僕は生きている。」と思っていたので、似たような状況にあったかもしれない。2016/12/23
