内容説明
群雄割拠の時代ほど知と知、謀略と謀略、情報と情報の、激しい鍔迫り合いが行なわれた時代はない。天下をとった派手さはなくても、秀吉、家康に「曲者」と睨まれた独眼竜政宗は、虚々実々の戦いを、したたかに、しぶとく、しのぐ生涯を生き抜いた、もうひとりの勝利者である。現代に生きる我々にとって、政宗の決断力、人心掌握術、先見力を学ぶことは、処世の上で不可欠の条件なのである。
目次
序章 奥州に政宗あり
第1章 果断―父輝宗の惨死と、その対応
第2章 防御―第一次南奥戦争と、その対応
第3章 懐柔―第二次南奥戦争と、その対応
第4章 演出―小田原参陣と、その対応
第5章 巧智―密書讒訴事件と、その対応
第6章 信頼―大崎、葛西反乱と、その対応
第7章 交渉―豊臣秀次の陰謀と、その対応
第8章 統制―伊達成実出奔事件と、その対応
第9章 謀攻―和賀忠親の反乱と、その対応
第10章 保身―長安と忠輝の陰謀と、その対応
終章 政宗にみるリーダーの条件