出版社内容情報
会社の成功はゴールで決まる
「後継者に会社を継がせたい」と心から思っている社長の、もう一つの本音は、「この会社を、後継者に安心して託せる状態にしたい」ということではないでしょうか。
「後継者が会社を継いでくれたら、それが一番だ」
「もし継いでくれなくても、自分が働けるだけ働いて、会社を清算しよう。社員に多めに退職金を払って、迷惑をかけずに幕を閉じよう」
それは最も穏やかで、誰も傷つけない、最高のシナリオのように思えるかもしれない。しかし、残念ながら、多くの場合このシナリオは、社長の想像通りには進まない。なぜなら、そこに、社長の人生をかけた「思い」を一瞬にして打ち砕く、「経営者保証」という名の残酷な現実が立ちはだかるからである。
中小企業の多くは、金融機関から融資を受ける際、社長個人が保証人となる「経営者保証契約」を結んでいる。この保証契約は、社長が会社を誰かに託したり、清算しようとしたとき、牙を剥く。
もし、会社を清算する際に、借入金が全額返済できなければ、社長は、その借金を個人で背負うことになる。社長が人生をかけて築き上げた私財を投げ売り、それでも足りなければ、自己破産という、最も痛ましい道を歩むことになる。そして、その悲劇は、社長一人で終わるわけではない。
本書は、会社経営の適切なゴールへと向かうための、具体的な羅針盤である。社長の胸に秘めた不安、焦り、そして迷いを払拭し、最後の成功をもたらすためのノウハウが詰まっている。
【目次】
序章 長生きになったとはいえ、社長も人間なら、どうせ死ぬのだから。
1 家業は企業に進化させよ
2 生涯現役という名の幻想
3 社長の死後、想定される事態とは
4 加齢による変化を認識しよう
第1章 事業承継「Xデー」逆算ロードマップ
1 事業承継は年単位でかかる
2 後継者の育成には時間が必要である
3 最も困難な「心のバトンパス」
4 承継に必要な心構えと準備
5 経営者保証を解除せよ
6 経営者保証解除への3ステップ
7 無担保で融資を受けられる財務体質を5年で作り上げる
8 1年目 現状把握と戦略立案
9 2~4年目 後継者育成の実践期間
10 5年目 最終調整期間
11 この30年で膨大に増えた業務の数々
12 事業承継は、思想の承継である
13 思想を承継する方法論
14 思想承継における注意点と課題
15 業務の引き継ぎはマニュアル化
16 承継できる会社を残せるだけで、経営者としては一流
第2章 事業承継、3つの「劇薬」! 社長の会社を救うのはどれ?
1 主要な3パターン
2 劇薬その1:親族内承継
3 劇薬その2:社員承継
4 劇薬その3:M&A・第三者承継
5 3つの劇薬を選ぶ前に考えるべきこと
6 事業承継に大事なのは客観視
7 魂の自問自答
8 親族内承継のデメリット
9 社員承継のデメリット
10 M&A・第三者承継のデメリット
11 残る者たちのために考える
第3章 親族承継の罠! 「後継者に任せれば安泰」は幻想に過ぎない
1 「伝承すべき知恵」の見極め
2 経営思考を託せ
3 社内から反論が起きるのは当たり前
4 「納得を得る」プロセスの重要性
5 変化への対応力と公私の区別
6 二代目は創業者ではない
7 次期社長が不慣れなのは当たり前、支える幹部を強化しろ
8 権限移譲の重要性
9 「親族承継」という選択の重み
第4章 M&Aの落とし穴! 「カネ」で会社を売る前に知っておくべきこと
1 利益を優先するのか、思いを優先するのか
2 思いを残すM&Aもある
3 市場への影響を考える
4 会社を存続させるのは、次の経営者
5 娘を嫁に出せない経営者には会社を売るな
6 自分が退陣した後も、従業員は残る
第5章 最終手段は「黒字倒産」! 会社を殺さずに終わらせる覚悟
1 最後の最後に残された閉鎖という形
2 赤字倒産は絶対に避ける
3 閉鎖させるなら黒字倒産
4 会社は閉鎖しても名前が残る企業
5 会社を閉鎖させることは恥ではなく、生きたあかし



