内容説明
本書では、一般化プラントを導入することによって、ロバスト安定化がH∞制御問題に帰着することを強調する。H∞制御問題は、ロバスト安定化問題に限らず、感度低減問題、混合感度問題など広く一般的な問題に共通的に生ずる問題で、制御における普遍的な問題である。そこで、本書では、一般的H∞制御問題の解法へと進むことにした。H∞制御問題の解には、非常に多くの手法が開発されている。近年発展の著しい凸計画法と呼ばれる数値解法が非常に便利になったので、それを前提としたLMI(線形行列不等式)法は最も理解が容易な手法であると考えられ、本書では、LMIによる解法を示した。
目次
第1章 安定論の基礎
第2章 周波数領域法
第3章 状態空間法
第4章 LMI法
第5章 ロバスト安定化
第6章 構造化不確定性
第7章 H∞制御
著者等紹介
市川邦彦[イチカワクニヒコ]
1943年東京帝国大学工学部機械工学科卒業。1946年運輸省(のち日本国有鉄道、JR)。1960年名古屋大学助教授。1961年教授、工学博士。1965年電気学会学術振興進歩賞受賞。1970年計測自動制御学会学術論文賞受賞。上智大学教授。1991年退職、上智大学名誉教授
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