内容説明
一見気弱に見える心優しいくろねこトミイと、そんなトミイを心から信頼しているまこちゃんのお互いの愛情を基にした作品で、子供を持つ親にとっては大変恐ろしい誘拐という事件を、単純明快な文と絵で描いた絵本です。大切な子供を守るのは、トミイや大人だけではありません。子供自身が気をつけることは何か。それを、親子で楽しみながら知ることができる一冊です。
著者等紹介
神沢利子[カンザワトシコ]
詩人・児童文学作家。日本児童文学者協会賞、日本童謡賞、路傍の石文学賞、モービル児童文化大賞などを受賞
林明子[ハヤシアキコ]
絵本作家。『きょうはなんのひ?』で第二回絵本にっぽん賞を、『おふろだいすき』でサンケイ児童出版文化賞美術賞を、『こんとあき』で講談社出版文化賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nakanaka
72
林明子先生の絵なのでいつもの心温まる絵本かと思い読んでみたところ、幼児誘拐を取り上げた内容で驚き。いつもマコちゃんの遊び相手をしている黒猫のトミイが誘拐されたマコちゃんを助け出すためにスーパーキャットに変身するという意外過ぎる絵本。子供の食いつきの良さにもビックリ。幼稚園や学校でしつこいほどに言い聞かせられているんだろうなぁ。2020/01/16
鱒子
56
図書館本。林さんと神沢さん、お二人がタッグを組んだ作品。もとは1978年の本ですが、復刊ドットコムにより再発売されたもの。時が経ち、今となってはレトロな絵柄の街並みや車。しかし、変態おじさんはいつの時代も健在(ꐦ°᷄°᷅) トミイが妖しい魅力を放つ不思議な絵本です。うんうん、復刊リクエストが出るの、分かる〜。2018/03/16
Gummo
40
表紙の黒猫が可愛かったので手に取ってみた。微笑ましいママゴト遊びから誘拐事件へと驚きの急展開。そして、思いがけぬファンタジーが待っていた。スゴイね、トミイ。 ★★★☆☆2017/05/28
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
34
ねこのタイトルにつられて借りてきましたが、内容にビックリ。知らないおさじさんについていくトミイの飼い主のまこちゃん。読み聞かせをしていると知らないおじさんを子供は少々怖がっていた。読んだ後は不審者に会った場合の対応について再度教え込みました。ちょっと意外で驚きな作品でした。2017/07/15
ベル@bell-zou
24
"トミィがきてくれると思ってた"だなんて、ちょっと自分勝手なまこちゃん。あかちゃんみたいと言われたトミィの方がずっと大人になりました。目だけがキラッと光る感じ、確かにサーチライトみたい。ネコの無駄のない体のフォルムを魅せるのはクロネコの得意技。町や夜空を駆ける姿がかっこいい。ビルの窓、通行人たち。大混乱の街の様子が細かく描かれていて楽しい。2020/11/14