内容説明
ケン・ソゴルを覚えていますか?NHK少年ドラマシリーズの最高傑作と名高い『タイム・トラベラー』&『続・タイムトラベラー』。石山透による幻のシナリオが新装版としてよみがえる。
目次
タイム・トラベラー(ラベンダーの謎;ケン・ソゴルの謎;テレパシーの謎;トカリベツの謎;タイム・ルールの謎;タイム・エネルギーの謎)
続・タイムトラベラー(呼ぶ声の秘密;2001年の秘密;タマエとレリの秘密;エネルギー・スクリーンの秘密;さまよえるインド人の秘密)
著者等紹介
石山透[イシヤマトオル]
1927年~1985年。北海道小樽市出身。脚本家。1972年、筒井康隆原作の『時をかける少女』を脚色したNHK少年ドラマシリーズ第一作「タイム・トラベラー」が好評を博し、石山シナリオによるオリジナル続編「続・タイムトラベラー」が制作された。その後、ノベライズ版『続・時をかける少女』(鶴書房盛光社)が刊行される。少年ドラマシリーズのほか、「黒百合太郎」「新八犬伝」「プリンプリン物語」などの人形劇、ラジオのシナリオも多数手がけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
40
唯一現存しているドラマの最終話を、YouTubeなどで雰囲気を味わってから読むと、まるでテレビで今見ているかのよう。驚くほど読みやすい脚本で、当時人気が沸騰したのもよくわかる。筒井さん原作の正編にくらべて、石山さんオリジナルの続編は、よりSF的である分、「時をかける少女」という原作タイトルに感じるロマンチックさは抑えられているようだ。いつまでも手元に置きたい一冊。2017/01/04
スターライト
12
筒井康隆の『時をかける少女』は昔、読んだことがあるが、NHK少年ドラマシリーズの脚本は初めて。たしかにシンプルでオーソドックスだが、脚本であるせいか映像が目に浮かぶようで、主人公の和子とともにドキドキしながら読み進めることができた。残念ながら映像はほとんど残っていないそうだが、全国のどこかには録画していた熱心なファンがいるはず。いつかそれが出てきて、視ることができれば、それこそタイムトラベルした気分が味わえるに違いない。誰かラベンダーで時間旅行ができる薬を開発してくれないものか。2017/02/07
がんぞ
7
筒井康隆が「中三コース」に連載したジュブナイルは、『タイム・トラベラー』としてNHKドラマ化され(主演テレサ野田)、「君も僕のことを忘れてしまわねばならないんだ」(パラドックスが起こるのをさけるため)切ない結末が青春劇として好評で続編も作られた/角川映画『時をかける少女』では原田知世主演で監督の出身の尾道に舞台が置き換えられて、まさに「時代をかける」原作/「代表作」とされた筒井康隆は、中学校がヤンキー化して芳山が必死に筋書きを修復しようとする自己パロディ短編を発表2021/08/10
Y.C.STUPID
7
1972年、NHKで放送されたテレビドラマ「タイム・トラベラー」のシナリオ集。映像は第一作「タイム・エネルギーの謎」をのぞいて現存していない。筒井康隆「時をかける少女」を原作とするドラマだが、こちらの志向は幾分かビターで、ずしっと重みのある場面が何度もある。タイムスリップという事象そのものに真摯に向き合った内容だ。2018/01/05
有無(ari-nashi)
7
1972年にNHKの少年ドラマシリーズで放送されていた同タイトルのドラマとその続編の脚本。リアルタイム世代である母が、何度も面白かったと絶賛していた作品なので読んでみた。原作の「時をかける少女」やそのメディアミックス作品の多くでは甘酸っぱく切ない青春物語の要素が強かったけど、こちらはSF的な冒険要素が強い。意外とハードめなストーリーで、運命の不可変性やそれに翻弄される人々の話。2016/12/31
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