感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
103
『更級日記』は、ひとことで言ってしまえば、源氏物語大好きの夢見る夢子ちゃんの少女から大人になるまでを書いた日記になります。菅原孝標女みたいな女子って平安時代にもいたんですね。文学大好き、源氏物語大好きで、恋の妄想に明け暮れぬ日々を過ごしているのが、かわいいなと思ってしまいます。そんな少女がどうなっていくのかを見守るように物語を読んでしまうのです。反対に『蜻蛉日記』は、才媛・美女ともてはやされた姫の恋と結婚の物語です。孝標女とはちがって、藤原道綱母は、現実的で勝ち気で強い女なのかなと思ってしまいます。2014/06/17
かおりんご
35
昔、蜻蛉日記を読んだときは「なんてひねくれた女の人なんだろう。だから、旦那にも愛想をつかされるんだよ。」と、思っていたけれど、大人になるとなんとなく理解できてしまうもんですね。今も、昔も、恋する女の気持ちは同じです。2014/07/22
しゅてふぁん
23
平安時代の作品を、昭和の香りが漂う漫画(1991年は平成だけど)で読むというのは不思議な感覚だった(笑)『更科日記』菅原道真の5世孫にあたる、菅原孝標女の作品。物語に対する愛情がもの凄く伝わってきた。源氏物語に憧れ、都に憧れ、とうとう13歳の自分と同じ背丈の薬師如来像を造らせて、京の都で物語を読みたいと毎日祈ったというエピソードが好き。『蜻蛉日記』本朝三美人の一人、藤原道綱母の作品。嫉妬深くて気性の激しい、でも一途な道綱母が、一夫多妻で通い婚(しかも夫は浮気性!)の時代に生きるのは辛かっただろうな。2016/06/26
日々珠
8
カジュアルな絵柄の漫画で笑っちゃうほどわかった気がした。肩の力が抜けた。今の職場の玄関に蜻蛉日記の人形あり。「鷹を放つ」の一節と、鷹を持つ古びた木目込人形。折れた紙を清書しようと試みたが、背景把握、深まらず。更級日記も蜻蛉日記も未読、だがその世界がにじり寄った気がした。読後2/13、図書室に寄付。最近、書道漫画「とめはね」も読んだし、次は連綿体の「かな」の本が読みたくなってきた。2013/02/08
海辺野あしか
6
夢見る妄想文学少女サラちゃんと、ツンデレに加えてプライド富士山級のかげろうさんのお話です。どちらも受領階級の娘で、なんといいますか、理想と現実のギャップを抱えていた女性なんじゃないかなと思います。 更級は読んだことないんですけど、蜻蛉の方はよくまとまってて分かりやすく面白かったです。道綱が鷹を放つところなんかは有名な場面で、なんともいじらしいですね。欲を言うなら章明親王との歌のやりとりと兼家が病に臥すところも描いて欲しかったなー。 でも、どちらの日記も美味しいとこどりって感じで満足です。とても良かった。2015/01/07
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