内容説明
六歳の少年正吉が、おじいから一匹の子ヤギをもらいました。
著者等紹介
塩野米松[シオノヨネマツ]
1947年、秋田県角館町生まれ。作家。国内外で聞き書きを行い、失われゆく伝統文化・技術の記録に精力的に取り組んでいる
矢吹申彦[ヤブキノブヒコ]
1944年、東京生まれ。月刊「ニューミュージックマガジン」「東京人」の表紙絵・デザインなど、グラフィックデザイナー、イラストレーターとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わむう
28
戦時中の日本の南にある島が舞台。父と兄が召集され、母は他の島へ出稼ぎに行っている。少年の正吉は祖父母と暮らしている。家畜の子ヤギの飼育を任された正吉は、いずれ屠殺するのだからと名付けはしないが、一緒に寝たり遊んだりと楽しく過ごしている。しかし島にも戦争の影が忍び寄り、正吉は祖父母とヤギを残して疎開をする。2022/12/24
マカロニ マカロン
22
個人の感想です:B+。読書会紹介本。1944年8月22日(81年前)に起きた米軍潜水艦による貨物船対馬丸雷撃で、沖縄から本土へ疎開する学童784人を含む1500人近い死者がでた。本作はその船に小学1年生の正吉が乗り込むまでを書いている。沖縄の離島で祖父母と暮らしていた6歳の正吉は子ヤギを貰い、愛情を込めて大切に育てていた。母は別の島の工場で働き、兄は兵隊さんと一丸になって戦争に駆り出されていた。祖父の言う「子どもにセンソウをさせてどうするんじゃ。子どもを守るのが国の役目だ。バカなセンソウだ」が心に刺さる2025/08/21
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
4年生ブックトーク授業【4年生が興味をもって読めそうな本】ということでミステリー中心に選書しましたが、真面目な?本も1冊。ペットではなく家畜だから名前をつけない、それはどうしてかなどをお話しました。2022/07/08
遠い日
11
南の小さな島にも戦争はやってきた。父は出征し、兄も志願して島を出た。母は大きな島へ出稼ぎに行ってひと月に一度戻れればいい。6歳の正吉はおじいとおばあと共に暮らしながら、家族を思う。おじいが親戚に譲り受けてきた子ヤギが、正吉の日々の支えとなる。この島ではヤギはペットではない。いずれ自分たちの食料となるもの。だから子ヤギに名前はない。それでも、ヤギを相手に心の無聊を慰めるには十分な存在だった。日増しに酷くなる戦局。ついに子どもの疎開が始まった。平和は遠い。なぜ?と問うばかりのわたしがいる。2021/07/29
みなみ☆
5
タイトルと表紙からは想像もつかない戦争のお話でした。ラストの衝撃が凄かった。2022/05/01