内容説明
六歳の少年正吉が、おじいから一匹の子ヤギをもらいました。
著者等紹介
塩野米松[シオノヨネマツ]
1947年、秋田県角館町生まれ。作家。国内外で聞き書きを行い、失われゆく伝統文化・技術の記録に精力的に取り組んでいる
矢吹申彦[ヤブキノブヒコ]
1944年、東京生まれ。月刊「ニューミュージックマガジン」「東京人」の表紙絵・デザインなど、グラフィックデザイナー、イラストレーターとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わむう
27
戦時中の日本の南にある島が舞台。父と兄が召集され、母は他の島へ出稼ぎに行っている。少年の正吉は祖父母と暮らしている。家畜の子ヤギの飼育を任された正吉は、いずれ屠殺するのだからと名付けはしないが、一緒に寝たり遊んだりと楽しく過ごしている。しかし島にも戦争の影が忍び寄り、正吉は祖父母とヤギを残して疎開をする。2022/12/24
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
4年生ブックトーク授業【4年生が興味をもって読めそうな本】ということでミステリー中心に選書しましたが、真面目な?本も1冊。ペットではなく家畜だから名前をつけない、それはどうしてかなどをお話しました。2022/07/08
遠い日
10
南の小さな島にも戦争はやってきた。父は出征し、兄も志願して島を出た。母は大きな島へ出稼ぎに行ってひと月に一度戻れればいい。6歳の正吉はおじいとおばあと共に暮らしながら、家族を思う。おじいが親戚に譲り受けてきた子ヤギが、正吉の日々の支えとなる。この島ではヤギはペットではない。いずれ自分たちの食料となるもの。だから子ヤギに名前はない。それでも、ヤギを相手に心の無聊を慰めるには十分な存在だった。日増しに酷くなる戦局。ついに子どもの疎開が始まった。平和は遠い。なぜ?と問うばかりのわたしがいる。2021/07/29
みなみ☆
4
タイトルと表紙からは想像もつかない戦争のお話でした。ラストの衝撃が凄かった。2022/05/01
nekonekoaki
3
乳離れしていないうちに親から離された仔ヤギは、とにかくよく啼きます。そして、成長するにしたがって突進してくる勢いの強さ、草をはむ様子や、じっと見つめるヤギ独特の眼差し。どの仕草も特徴がよく伝わってきます。頭の片隅にうっすらと芽生え始めた結末の予感がそのとおりになってしまい、なんとも切ない感情が残りました。2021年6月10日初版発行
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