出版社内容情報
「網にいるクモは、1匹の虫をつかまえるのに、どのくらいの時間まつの?」 そんな素朴な疑問に答えてくれるのがこの本です。
内容説明
北海道の草むらで、アカオニグモの狩りの様子を観察します。網の近くで身をひそめながら、じっと網に虫がかかるのをまっています。クモはどれくらいの時間で虫をつかまえるのでしょうか?
著者等紹介
遠藤知二[エンドウトモジ]
1956年兵庫県豊岡市に生まれる。北海道大学農学部卒業。神戸女学院大学人間科学部教授。ハチやクモなど陸上節足動物を対象に、生物多様性を保全するための基礎としてそれらの生態、行動をあきらかにし、行動生態学、群集生態学、景観生態学などの手法を用いた研究を行っている
岡本よしろう[オカモトヨシロウ]
1973年山口県宇部市に生まれる。武蔵野美術大学油絵科卒。絵画・イラストから立体まで、幅広く制作活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
10
アカオニグモも、観察者の遠藤さんも、じっと待って待って、待つ。アカオニグモは基本「待ち」の生態。エサになる虫たちが網にかかるのを、待ち続けて、それなのに、成功率は低いということに驚く。生き物の狩りはどんな生き物でも大変なのだと感じる。遠藤さんも、アカオニグモと同じように待ち続け、観察する。研究者の忍耐力もすばらしい。知りたいという気持ちがそれを支えるのだと思うと、なんだか尊い。2016/08/04
紅花
4
まちぼうけ、って蜘蛛の事だったのね。蜘蛛の巣にかかれば、逃れられないと思って居たけど、そうでもないし、蜘蛛の巣に虫がかかることですら、そう簡単にはいかない。蜘蛛って何か不気味だったし、怠けているように思ったけど、結構過酷な世界を生きている。生きることはそう簡単じゃ無い。息子お気に入り。2017/02/06
fumikaze
2
児童書。何にせよ調べるというのは途方もない時間とエネルギー、忍耐が必要である。研究者の方々に頭が下がる。とはいえ、好きだからやっているのだろう。(船橋図書館)2024/01/30
Incisor
2
今までただぼんやりと眺めていたクモの網が、たて糸、よこ糸などによってこんな用途があったとは。虫に苦手意識があるのだけど、いつのまにか引き込まれるように読んでいて、アカオニグモの狩りの一部始終が目の前で繰り広げられているようで、作者の丹念で長時間にわたる観察のおかげだと思う。網にかかったらもうおしまいだと思っていたけれど、意外と逃げられることもあり、その様子も知ることが出来たのも発見だった。2022/08/18
kokotwin
2
クモは蜘蛛の巣張って、バリバリに狩をしていると思ってたんだけど、意外や意外。そんなに簡単じゃないんだなぁって。クモも大変。天敵がやってきて、隠れたりしないのも意外。またクモの巣って引っかかったら逃げられないものだって思っていたけど、虫達もいろいろな知恵を持ってるんだなぁ。と言うことで、面白かった。2017/10/11
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