内容説明
トム、ビル、アン、サムという名の四ひきのこぶたが、森のはじっこでしあわせにくらしています。親がわりのアナグマのブロックさんもいっしょです。まわりには楽しいことやふじきなことがいっぱい。とびきり元気なすえっ子のサムは、じっとしてなんかいられません。そんなある日、遠くの黒森からよそものがやってきます…。小学校中級から。
著者等紹介
アトリー,アリソン[アトリー,アリソン][Uttley,Alison]
1884年、イギリスのダービー州に生まれる。古い農場での暮らしや森ですごした少女時代の体験をもとに、たくさんの物語を書いた。1976年没
すがはらひろくに[スガハラヒロクニ]
菅原啓州。1943年生まれ。もとボート選手、もと編集者、もと大学教師
やまわきゆりこ[ヤマワキユリコ]
山脇百合子。東京に生まれる。画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さゆ
20
チム・ラビットやグレイ・ラビット、また『時の旅人』で有名なアリソン・アトリーの本が福音館から出ました。主役は末っ子のサムでしょう。かわいいおはなしのようで、結構、ドキッっとする場面もあります。三匹のこぶたとよく似たストーリーがあったり、マザーグースの童謡が下地にあったりと、たいへん興味深く読みました。2012/02/26
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
4ひきのこぶた、料理番のトム(トーマス)、庭師のビル(ウィリアム)、家事をとりしきるアン(アンナ)、一番年下のサム(サミュエル)とアナグマのブロックさんのおはなし。『オオカミ』は三匹のこぶたのようですし、『みせものこぶた』はサムの災難、『運だめし』『ほうきの木』『たきぎ』はサムの冒険、『水の魔法』は雨と出会う不思議な話、マザーグースやわらべうた、これはジャックのたてた家などの昔話が随所にあり、おはなしの世界を繋いでいます。未掲載の話もあるようでシリーズを読むのが楽しみです。2020/03/03
遠い日
13
巻末の解説によれば、コブタのサムの一連のお話はアトリーの作品の中では少し変わった位置づけにある作品らしい。しかし、アトリーの描く自然の煌めきがすばらしい。元気者のサムが毎回やらかす失敗やおもしろいこと。それに振り回されながらも、ちゃんと見守るきょうだいとアナグマのブロックさんとの暮らしは輝きに満ちている。困ったことも誰かの協力で乗り切れるところに、サムの人気や信頼が覗く。最後の章の「水の魔法」の不思議な自然の感覚がすばらしく、アトリー自身が向き合った自然への畏敬が覗く。2015/10/27
pocco@灯れ松明の火
12
アトリー版 三匹のこぶた:アトリー作「こぶたのサム」シリーズからの6点。御話、面白い児童書。よみきかせる方への「昔話とわらべうたの雑記帳」や「訳者あとがき」が有り、絶対読んで頂きたい処。2012/06/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
6年生 ブックトーク授業(夏休みのお勧め本) 国語で『川とノリオ』 https://bookmeter.com/books/107504 の学習があったので、いぬいとみこさんの紹介は朝読書でし、ブックトークは文学作品の絵本版と、長めの児童書を紹介、作者の説明もしています。読書が苦手な子ように。「ぐりとぐらの絵の人?」と気づいてくれた子がいました。『 オオカミ / みせものこぶた / 運だめし / ほうきの木 / たきぎ / 水の魔法 』2021/07/14