内容説明
カタツムリのエイヴォンは本が大好き。本の中では色んな生き物たちが冒険をくりひろげ、そして冒険を終えたみんなはとても幸せそう。エイヴォンはアリのエドワードとともに「冒険を探すための冒険」の旅に出ます。数々の不思議なできごとに出会いながら、枝の上のゆかいな冒険はゆっくり続きます。小学校中級以上。
著者等紹介
アヴィ[アヴィ][Avi]
1937年ニューヨークに生まれる。絵本、童話、YA作品などで70を越す著作があり、その作風はミステリーからファンタジー、歴史小説まで幅広い。2003年『クリスピン』(求龍堂)でニューベリー賞を受賞
トゥサ,トリシャ[トゥサ,トリシャ][Tusa,Tricia]
30年近く絵本作家、挿絵画家としてキャリアを積み、これまでに40冊以上の児童書を手がける。絵を担当した“Fred Stays with Me!”でボストングローブ・ホーンブック絵本賞を受賞するなど、多くの賞を受賞。ニューメキシコ在住
松田青子[マツダアオコ]
1979年兵庫県に生まれる。同志社大学文学部英文学科卒。作家。高校二年間をアメリカのコロラド州で過ごす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
74
カタツムリとアリが冒険に旅立つお話。二匹のとぼけた会話がかなりおかしいです。寓意が結構含まれている気がします。カタツムリが旅先で、もう一匹のカタツムリと細い枝の上で出会って、喧嘩にもならず、無事にすれ違うのは戦争に明け暮れる人間社会への風刺のようにも感じます。冒険に旅立ったはずが自分の家に帰ってくる結末は、いろんなことを考えさせます。カタツムリとアリのイラストもキュートで素晴らしい。面白い童話が好きな人すべてにお勧め。2013/03/27
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
73
本を読むことが大好きなカタツムリのエイヴォンは、これまで一度も冒険をしたことがないことがとても不幸なことに思えて悲しんでいました。しかしひょんなことから旅に出る決意をしたエイヴォンでしたが・・。本人たちはいたって真面目なのに、どこかかみ合っていないような、そして何かがちょっとズレているような・・何とも不思議なお話でした。この本を小学生の子どもたちが読んだらどう感じるのか、機会があれば聞いてみたいですね。トリシャ・トゥサさんのイラストが可愛かったです♪★★★2013/04/13
つくよみ
60
図書館本:読書好きのカタツムリが、本の中の冒険に憧れて、アリを道連れに冒険を探す冒険に出かけるお話。一念発起して、住んでいる街を飛び出して冒険に出発したのんびり屋のカタツムリと、賢しげなアリ。道中、出会う様々な生き物と交流しながら、冒険の意義を考察する。冒険の終わりは木の枝の先端。終わりと同時に、そこが始まり。そこが始まりだということは、今までの自分達は始まる前にいた?そのように自分達の生き様に思いを馳せる様は、哲学的でもあり、児童書と思えない深さ。優しいタッチで描かれた鉛筆画の挿絵も良い。2013/10/20
ゆみ
33
カタツムリのエイヴォンとアリのエドワードが「冒険を探すための冒険」に出る。 二人ののやりとりがとっても可愛い。冒険はいつからだって始められるのだよと教えてくれる。 きっと何かのはじまりは何かのおわりで何かのおわりは何かのはじまり。冒険の後の二人は 冒険する前の二人とはちょっと違うのだ。イラストが素敵。2018/01/25
Hammer.w
24
カタツムリのエイヴォンとアリのエドワードが冒険を探す冒険の旅に出ます。世界を目ではなく心で見る、またまん中からはじめれば良い。サクッと読めるエピソードの中に様々な冒険の形があります。アリのエドワードがカッコいいんです。誰にだって冒険はできること教えてもらいました。2020/08/22
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