出版社内容情報
天の丸天井を支えている釘がゆるんで、天が落ちてくる! 誰かが釘を打ちに行かなくては。そこで名乗り出たのは、伝説のハンマーをもった小さなはりねずみのはりっこだった。
<読んであげるなら>3才から
<自分で読むなら>小学低学年から
内容説明
はりねずみのはりっこは、ひいひいじいさまの形見のハンマーで、天の丸天井を支えている釘を打ちに行く。天の落下を防いだはりねずみの子どもの冒険。
著者等紹介
かんざわとしこ[カンザワトシコ]
1924年、福岡に生まれる。子ども時代を北海道樺太で過ごす。文化学院大学部卒業。童話に、『銀のほのおの国』『流れのほとり』(福音館書店・日本児童文芸家協会賞)、『神沢利子コレクション1~5』(あかね書房・巌谷小波文芸賞)など。東京在住
ほりうちせいいち[ホリウチセイイチ]
1932‐1987。東京に生まれた。グラフィックデザイナー。カメラ雑誌、ファッション雑誌などの編集美術を多く手がけ、イラストレーターとして絵本その他の児童書に活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
234
かんざわ としこ・作、ほりうち せいいち・絵。「てんのくぎ」が、このお話の最大のポイントになっている。神話・伝承、あるいは民話に着想したかとも思われるが、あるいはオリジナルであるかもしれない。内容は、はりねずみの英雄譚なのだが、自らを守るための針しか持っていない、いわば弱者であるはりねずみというところがミソ。堀内誠一の絵は、いつもながら安定した出来栄えで、今回も絵本らしい絵本に仕上がっている。2025/05/02
なななお
27
『堀内誠一 絵本の世界 復刊セット』の一冊。作品によって最適な画風を追求したという堀内さん。この「はりっこ」は、色鉛筆やパステルの線画を多用し、はりっこの勇敢さや狼の疾走感を表現しています。そしてお話は、神沢利子さん。ロシアの民話と言われても信じてしまいそうなほど民話っぽい創作童話。まだ大空がお鍋を伏せたように頭の上に高くかかっていた頃のお話。気のいい熊の婆ちゃんに育てられたハリネズミのはりっこは、婆ちゃんが聴かせてくれる「てんのくぎ」の子守唄が大好き。ある日、その「てんのくぎ」が落ちそうになって…2022/04/17
ほんわか・かめ
23
こんなにも勢いと緊張感のあるお話だったのですね!小さい身体のはりっこのだけど、とっても勇敢です。てんのくぎとは北極星のことかな?確かにこれが緩んだら天がぐらつき、落ちてきますね!一大事!!2022/12/21
pocco@灯れ松明の火
15
読友紹介&星出さん生還:音読してたら何故か、はりっこが星出さんに見えてきた。古いISSを直しに船外活動した宇宙飛行士星出さんです。>おかゆ=宇宙食、くまじいさん=若田さん、トゲトゲの服=宇宙服。「天に昇ってみたい」と憧れ、ハンマー持って挑むってね、どうです?被りません?今日だからこそISSを枕話で、この本を。2012/11/20
april-cat
15
読友さんご紹介の本。はりっこがなにしろ可愛い!!!堀内さんの絵はときどきめちゃくちゃ可愛いな。おかゆで大きくなるっていうのがいい。2012/11/12