出版社内容情報
屋根裏部屋で、ぼんやりと過ごしていたおにんぎょうさんの前に、のねずみがやってきて、ふたりは楽しく暮らし始めます。でも、おにんぎょうさんは時々寂しくなって……。心温まるお話。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
著者等紹介
柳生まち子[ヤギュウマチコ]
1945年、北九州市に生まれる。大分県立芸術短期大学絵画科卒。セツ・モードセミナー卒。長野県在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆか
31
可愛いお話でした。深読みすれば、これは人形だけではないとも考えられる。名前も忘れ、洋服にもかまわないお人形が、友達をみつけ自分を取り戻していく過程が、たとえば引き込もってしまったひとが、友達によって世界へと一歩を踏み出すというお話にもとれる。ねずみが、よかった。人間の友達ができても、ねずみたちとも交流を続けるお人形、よかったです。2015/11/01
けんちゃん
24
読友さんのご紹介本。あぁ、なんだろう、このふわふわっとここちの良い感じ。忘れられ、自分のことすらわからなくなってしまったお人形が、のねずみのぼうやとの出会いをきっかけに少しずつ自分を回復していきます。そして最後は…少しずつ、ゆっくりと…のペースがこのお話にとてもよくマッチしているのでしょう。読者もゆっくりとこのお話に寄り添うことが出来ます。気持ちがいいです、手元に置きたい絵本です。2012/05/25
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
屋根裏にいるお人形さんは、ある時気がつくと洋服も着ず下着だけの姿。洋服を探していると、野ネズミのチュチュと、小鳥のピッツとお友だちになり、新しい生活を始めます。けれどお人形は人間の女の子と遊ぶものと知り…。いつのまにかしなくなったお人形遊びを懐かしく思います。2024/05/15
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
10
ほこりのつもった屋根裏部屋に取り残されたお人形さん。長い間取り残され自分の名前も忘れてしまう。しかし、のねすみが毎日声をかけてくれて少しずつ生き生きしていく姿にホッとしました。お人形のように忘れ去られた存在が誰しもあるのでないでしょうか。とっておく、仕舞っておくのではなく物は使ってこそ幸せなんだと思いました。2015/10/26
舟江
9
絵もストーリーも素晴らしい。人形や道具は、人に使われてこそ価値が出てくる。確かに…。2021/08/01