感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
29
色鉛筆で描いたとびうおに勢いがあっていい。絵だけで押すのかと思ったら、意外にきっちり生態のことも書いてあった。ホンダワラという海藻に卵を産んで、はなおこぜが狙っている、というのが全然知らない世界のことで面白かった。もっと飛ぶ感じを全面に押し出してもよかったかも。しかし、空を飛んじゃうなんて、聞いただけでは信じられないような無茶な話。進化は恐ろしい。2023/10/09
いずゅん
4
トビウオが産卵から飛べるように成長して南の海に帰るまでを淡々と描いた本。悲しい。「よちよち泳ぎ」「とぶ れんしゅう」児童に寄り添った言葉で表現しているが、野菜の厳しさである。次々と他の魚に食べられて、仲間の数は減っていく。>ほんとうに淡々とした話だった。絵は色鉛筆で繊細綺麗。2019/02/12
きっちんきりん
3
ゴールデンウィークに行った、鴨川の「鯛の浦」で乗った遊覧船でトビウオを目撃しました。 本当にめっちゃ飛ぶんだ!飛ぶの上手い!と、生で見られて家族みんなで感激。 肝心の鯛は見られなかったけど、トビウオ・ヒラマサ・メジナの群れが見られて満足でした。 飛ぶところ以外は特に珍しい生態もないからか、絵本としては盛り上がりに欠けますが、絵は素敵です。2022/05/10
のん@絵本童話専門
1
トビウオのこと、なんにも知らなかったので、なるほど〜がいっぱいでした!春になると南の海から渡ってくる回遊魚で、広い海の中を漂う海藻に卵を生み、そこを隠れ蓑にしている。飛ぶのは練習を通じて獲得する技能で、光に集まってくる性質がある。トビウオの描かれ方は目が大きく、赤ちゃんの時はとりわけぷっくりと可愛らしいのです。私たち人間にとっては捕食する対象ながらも、絵本の中のトビウオに感情移入し、無事育つことを応援したくなります!2023/09/28
遠い日
1
4月下旬のトビウオの産卵から、孵化、成長までを力強い絵で描く。親が世話をしてくれるわけではないから、とにかく天敵から逃れなければならない。淘汰されながらも、生きてゆく。天敵とは意味合いが違うけれども、人間の漁もトビウオにとっては回避したいもの。秋になれば、また南へ。2013/07/15