感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k sato
26
「こどものとも世界昔ばなしの旅(全15冊)」よりミクロネシア連邦・サトワヌ島の民話。とんでもなく成長が早いうえに超人的な身体能力をもつ少年・おれまーい。怪力ぶりに島の大人たちは恐れをなし、葬り去ろうと画策するです。しかし、悉く失敗。身体能力に加え、知恵もあるおれまーい。島民は、おれまーいを遠く離れた鬼の棲む島に置き去りにしました。ところが、おれまーいは鬼と仲良しに!鬼はおれまーいに敬意を払われつつも恐れをなし・・・サトワヌ島に無事帰還したおれまーい。大人全員が腰を抜かしひれ伏したオチは面白かったです。2024/08/03
ヒラP@ehon.gohon
23
作者自身が南洋の小島での暮らし体験で知った昔話を、その島ならでの風習、暮らし方とともに描いたお話だと思います。 おれまーいは、とても純朴で子どもらしい子どもなのですが、力が強すぎただけだと思います。 どうして島民から疎まれる存在になってしまったのでしょうか。 普通ではない存在に、畏敬が恐れになってしまっただけのように思えるのですが。 面白い作品でした。2024/06/22
gtn
22
異能は、愚かな人間を前に、悪魔にも神にもなる。2022/08/06
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
20
<こどものとも世界昔ばなしの旅 7> 「こどものとも」人気作家のかくれた名作10選 サトワヌ島民話をベースにしたおはなし。おれまーいという名の男の子が主人公。あまりの強さを持ち成長したおれまーいを、村の人々は恐れ殺そうとしますが…。作者の画風であるという土着性により、蝶列なインパクトがあります。2021/10/03
なま
15
人気作家の隠れた名作らしいが、どの辺りが名作なんだろう?村に子どもがうまれ、4日で歩き、8日で椰子の木で編んだ戸を破り散らす様になる「おれまーい」。力強く乱暴だから村人総出で彼を暗殺しようと試みるがうまくいかず、鬼のいる島にも送り込む。なんて野蛮な!!著者は1929年に南洋パラオ島へ渡り、さらに1931年ヤップ離島のサテワヌ島に渡って彫刻制作や民俗学的な研究を行ったそうで、このお話もサトワヌ島の民話。異文化とは、こういうもんだ!とガツンとやられた。そういう意味では名作なんだろうか?7分半。2017/11/21