出版社内容情報
上海のアヘン窟「青い蓮」をアジトに暗躍する国際麻薬密輸団。暗黒街の顔役で中国駐留日本軍の秘密工作員ミツヒラトとタンタンとの死を賭した壮絶な戦い。『ファラオの葉巻』続編。
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らん
22
舞台は満州事変当時の上海へ。満州事変の発端となった柳条湖事件や悪徳日本軍人も描かれています。アヘン密売組織に立ち向かうタンタンだが指名手配され…。今作は中国人の装いをしたタンタンがかわいい!そしてデュポン&デュボンさんの変装もかわいすぎる。2人の反応とドジっぷりがかなり楽しい!ここまでくると愛くるしさすら感じる。でも一番の見どころはやはりチャンとの出会い、チャンの有能さとタンタンとの友情。そしてラストの心温まる展開。自然と人をかばい助けるタンタンだからこそ人から好かれ、助けられているのも見ていて嬉しい。2023/08/22
kaoriction@感想は気まぐれに
21
「タンタンの冒険旅行」シリーズ。有名な絵本、漫画、だが、読んだことがなかった。先日読んだ中島京子の作品にて興味を持った。漫画だからと侮ることなかれ。確かに「名作」と言わしめることはある。1930年代、第二次大戦前。上海のアヘン窟、国際麻薬密輸団。暗黒街、中国駐留日本軍の秘密工作員とタンタンにかけられた疑惑、死さえ迫る戦い。「危うし!」な場面が何度かありながらも、逃げ切って行くタンタンのポジティブさがいい。時代的背景で日本人の見解がかなしいが、わからなくもないかな。「シリーズ 1」からきちんと読んでみたい。2015/03/27
Willie the Wildcat
18
次男の薦めに従い読破。(笑)少なからず史実との乖離や文化への先入観を垣間見るも、当時の世相を反映しており、時に史書としての興味深さを感じる。又、時代が時代故に、友情や信頼の大切さを説いている気もする。無論、冒険、推理を軸として、双子のデュポン&デュボンの”おとぼけぶり”を盛り込んで読者を楽しませる一冊。”次”が楽しみ!2012/10/18
うららん
11
タンタン五作目。お話は『ファラオの葉巻』の続きで1931年頃の上海が舞台。今回もまた恐ろしい毒薬ラジャイジャの被害が。悪人は日本人ミツヒラト。ワンさんやチャンと協力して悪に立ち向かうストーリーが良かった。チャンにこんな悲しい過去があったとは…。チャンと友達になったタンタンが西洋人がイメージする中国人について面白可笑しく語るシーンがあるが、その後のシーンでデュボン&デュポンが街に浮かないように中国人風に変装をするが悪目立ちし指をさされて笑われている。今回のお気に入りの一コマ。2016/08/04
なおなお
9
タンタンの冒険旅行14 第二次世界大戦が始まる頃のお話なので日本人は悪役に… 「タンタンの冒険旅行5 タンタンチベットへ行く」のチャンがここで登場。タンタンの冒険旅行の順番で読んでいるのでなぜチャンをあれほどまで助けようとしたのかが、この回を読んで良くわかった。子ども同士だがタンタンもチャンも勇気があってカッコいい。2021/10/07