出版社内容情報
昔、2つずつあった太陽と月の1つずつを射落とし、朝鮮の人々のために住みよい国を作った白頭巨人は、今、山となり人々を見守ります。若い韓国の作家が新しい神話を創りました。
<読んであげるなら>5・6才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
267
朝鮮民族に伝わる神話。白頭山は北朝鮮と中国吉林省の国境地帯にある火山。標高2744m。天地創造から始まる壮大な物語。特徴的なのは、原初には2つの太陽と2つの月があったとすること。白頭巨人と黒龍巨人の壮絶な戦いは、変身合戦を交えるなど、吉備国に伝わる温羅伝説との相通性もあり興味深い。韓国のイラストレーターのリュウ・チェスク作。絵も内容に呼応して力強い描線が特徴。スケール感も大きい。2024/09/11
ヒラP@ehon.gohon
20
あまりなじみのない朝鮮の神話になるのでしょうか、人々から崇拝される白頭山の壮大な物語です。 大陸的な絵の壮大さ迫力に圧倒されました。 遠目がきく絵本なのですが、紹介するにも読み聞かせにも難しそうで残念です。 先ごろなくなった松居直さんの展示コーナーで見つけました。2022/11/28
魚京童!
10
命じた人間が悪いんじゃね?2016/05/15
いっちゃん
10
絵が凄い!始まりから文章と絵がぴったり。ストーリーも面白かった。2015/09/10
遠い日
5
韓国発。壮大な創世神話が、巨人の活躍、暗躍にぴったり。天地創造、人間への災い、神の使いの巨人の驕り、裏切り、すべてのスケールがでかくて、パワフルでエネルギッシュな絵もこの世界観を支える。大きな大きな山への畏敬とそれにまつわる神話は、信仰にも似た人間の心の作用を促すようだ。2022/06/12