出版社内容情報
オーロラの出る長い寒い冬。1日中太陽が沈まない短い夏。アラスカのきびしい自然とその中で生きる動物たちの姿を、アラスカに魅せられ、この地に移り住んだカメラマンが伝えます。
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
160
もう星野さんが亡くなられてどれくらいたつのでしょうね。すばらしい写真を数多く残してくれてわれわれ馬齢を重ねているものもいまだ楽しむことができます。アラスカでのオーロラなどの写真が私たちに感動を与えてくれます。子供用の本ですが大人も十分鑑賞できます。2017/03/22
やま
74
写真家、探検家の星野道夫さんが、アラスカの自然を写真に収めたものです。クマの生態をよく分かり母がほんとうに子グマを慈しみ育てる様子、子供同士がでサケを争って食べている様子などの貴重な写真が収められています。氷河の崩落を目の前で写した写真は、迫力が凄く大爆音が聞こえきます。星野道夫さんは、1996年8月8日、TBSテレビ番組「どうぶつ奇想天外」取材のため滞在していたロシアのカムチャツカ半島南部のクリル湖畔に設営したテントでヒグマに襲われて死亡しました。43歳でした。ご冥福をお祈りします。🌿続く→2022/04/02
がらくたどん
70
傑作集になる前の月刊誌は1986年。平凡社の伝説的な動物写真雑誌賞を受賞されたとはいえ知名度も購読層の関心もまだまだだった時代に取り上げて数年で傑作集として単行本化した出版社に敬意を払いつつ。学生時代のアラスカホームステイから写真と共に書き起こされた、世界の果てで人と自然に自分の身一つで触れてみたかった青年が、年若い後輩たちに誘うでもなくもちろん自慢するでもなく「外に出たら面白い事あるんだよ」とはにかみながら伝えた本。雄大なオーロラと小さなクロッカスへの「逢えて嬉しいな」の気持ちに差が見えないのが素敵だ♪2023/05/09
みゆ
64
星野さん『たくさんのふしぎ傑作集』3冊目。こちらは写真絵本というより自伝風。『森へ』『クマよ』はこうした経歴の中から生まれたのかと思うと感慨深い。多くの宝物を私たちに残していってくれた星野さん。でも何が彼をここまで突き動かすのか。私には永遠にわからないと思う。男の人ならわかるのかな?2018/10/22
ぶんこ
62
この本で初めて星野さんのお顔を拝見しました。読み終わってからウイキペディアで調べ、お亡くなりになった経緯を読んで息が詰まりました。ご結婚され息子さんはまだ幼かった。文中で寝ているアザラシの親子を起こさないようにと身動きしなかったという自然界の動物への敬意と愛に感動していただけにショックです。エスキモーのおばあさんのネズミの食糧を頂戴したお返しに魚を残していく姿勢にも感動。薄い本ですが、重い本でもありました。2018/11/16