出版社内容情報
手を替え品を替え現れる妖怪変化の群れ。偽悟空の出現に万策つき果て、菩薩の助けを求める悟空。遂に三蔵一行は満願を遂げました。（C-12）
＜読んであげるなら＞－－－
＜自分で読むなら＞小学高学年から
内容説明
手を替え品を替え襲いかかってくる妖怪変化の群れ。事もあろうに、偽物の悟空が現れるに至って万策尽き果てた悟空は、普陀落山に観音菩薩の助力を求めます。そして、女人国で妖しい美女に誘われ、その真仮を問われる三蔵。八十一の災厄患難を切り抜けた師弟四人は、遂に雷音寺にたどり着き、満願をはたします。
著者等紹介
君島久子［キミシマヒサコ］
栃木県に生まれる。慶應義塾大学卒業、東京都立大学大学院修了。現在、国立民族博物館名誉教授、中国中央民族大学名誉教授。中国文学を専攻し、特に民話や神話伝説および児童文学を研究
瀬川康男［セガワヤスオ］
１９３２年、愛知県岡崎市に生まれる。６０年に処女作『きつねのよめいり』を出版以来、その仕事は日本及び海外で高く評価されている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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優希
84
手を変え品を変え襲いかかる妖怪たち。偽の孫悟空が現れたり、女人国で三蔵法師は誘惑に遭うなど、かなり揺れ動くことが起きるのが今までになく災厄だと思わされました。それでも何とか天竺にたどりつくことができたのは、一行の目的を果たすという強い想いと法師を守る姿あってこそのような気がします。沢山の困難の中、無事目的を果たすことができ、めでたしめでたしというところでしょうか。中国古典の面白さをたっぷり味わいました。2017/05/05
更夜
13
英ガーディアン紙今月のお題ジャンル、War and Travelから。児童向けとはいえ上下巻で1193頁。今日はラストの400頁を図書館にこもって一気読みしました。元は講談でどんどん話がふくらんでいったものなので、アイディアや登場人物豊富で楽しい、楽しい。美しい漢字の世界ですね。意外とカンタンに出てくる観世音菩薩様が一番万能なのかな。孫悟空が腕力もあるけれど知力で妖怪を騙すというのが爽快だし、何度痛い目にあっても懲りない猪八戒もいい。長い物語は読み終わった時の充実感が違いますね。挿絵も素敵でした。2020/02/23
さきん
8
手を替え品を替え襲いかかってくる妖怪変化の群れ。事もあろうに、偽物の悟空が現れるに至って万策尽き果てた悟空は、普陀落山に観音菩薩の助力を求める。そして、女人国で妖しい美女に誘われ、その真仮を問われる三蔵。八十一の災厄患難を切り抜けた師弟四人は、遂に雷音寺にたどり着き、満願をはたす。2015/07/23
taikiat
3
三蔵の大冒険もこれにて終わり。仏様のペットや家来が悪さをせずに、普通に旅してればこんなに苦労しなかったと思うが、、、三蔵のために必要だったということだが。まぁ、こういうツッコミたくなる理不尽さは、神話とか古典にはよくあるな。大事なことは、「なんだそりゃ！」となりながらも感じたことや考えたことを、覚えておく事だという気がする。西遊記という歴史ある物語を、わかりやすく読ませてくれた本書に感謝したい。2021/06/03
tokomokomo
3
無事、当初の目的を果たした三蔵一行の旅は終り物語もおしまい。この世のなかは目には見えない神仏の力が働いていることを示唆しているよう。初めからおしまいまでお釈迦様の手のひらの上で生かされていたよう。2018/02/23
