出版社内容情報
あたたかい光の中で生まれた風が、飛び上がって旅に出ます。広がる海、かわいた砂漠、緑の草原を経て、凍りついた北の国へ。風と一緒に美しい地球を感じるユニークな絵本。
<読んであげるなら>5・6才から
<自分で読むなら>小学低学年から
内容説明
風や水で動く作品で知られる造形作家新宮晋は、最初の絵本『いちご』(1975年)以来、描きたいテーマが熟した時だけ、絵本という形で発表している。彼は、素直な子供のような眼で自然を観察し、科学者のように探究することで、詩情あふれる世界を作り出す。『風の星』は、彼が1年半をかけて、作品と共に世界のへき地を巡回したアート・プロジェクト「ウインドキャラバン」の体験から生まれた絵本だ。
著者等紹介
新宮晋[シングウススム]
1937年大阪に生まれる。1960年東京芸術大学絵画科卒業、その後6年間のイタリア滞在中に立体作品を制作するようになる。風や水で動く屋外作品は、アメリカ、イタリアをはじめ世界中の美術館、広場や公園などに設置されている。2000年6月から1年半をかけて、風で動く作品群と共に世界のへき地6ケ所を巡る「ウインドキャラバン」を行った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
128
カラフルな絵本です。主人公は見えない風でその視点から様々な景色を見せてくれます。わたしはNHKの番組の火野正平さんの「心旅」でよくはたけの稲などが波打っているのを見て「風の足跡」と言っているのを思い出しました。はたけばかりではなく様々な生き物などの登場させています。鳥瞰図ではなく風瞰図ですね。楽しめました。2020/01/05
Kawai Hideki
79
芸術的な絵と、詩のような文章が魅力的な絵本。気がついたら、読者は風になって、風の視点で世界を視ることになる。宇宙のような空の高みから、深い深い土の中まで思いは巡る。ページからページへ、バトンのように絵が繋がり、まさに一陣の風が、この絵本を通り抜けるようだ。2017/06/11
momogaga
58
【おとなこそ絵本】風を通して地球のドラマと雄大さを感じさせてくれました。もちろん、新宮さんのもう一つのテーマである「水」も一緒に描かれています。読始めたら、大好きな曲、THE BOOMの『風になりたい』が聞こえてきました。2021/02/03
とよぽん
47
とてもスケールの大きな絵本だと思う。新宮さんの絵の魅力が満載だ。色も、目の覚めるような鮮やかさ、しかし単純ではない微妙な色が素敵だ。「風の星」というタイトルに何?と思ったが、新宮さん自身が風になったかのようにこの地球という星を眺めているのだ。やはり、スケールが違う!2024/04/12
ちえ
46
風から見たこの星。風は私たちには見えないものを見ているんだ。俯瞰した風景。躍動感。一緒に地球の上を巡っているみたい。日本語と英語の文章も良い。2021/02/12
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