出版社内容情報
野原にとびだした女の子と、バッタやカエルなどの小さな動物との交流を、このうえなくあたたかくうたいあげた絵本。生きとし生けるものが共感しあえる世界を、静かに語りかけています。
<読んであげるなら>3才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
302
かつて一時代を画したマリー・ホール・エッツ作。古いタッチではあるが、それもむしろ味わいといえなくはない。お話はある日、野原に遊びに行った「わたし」(5歳くらいの女の子)が、ばったやかえるや、かめとお友達になりたいのだけれど、誰も相手をしてくれない。とうとうあきらめて水辺に腰かけていると…というもの。絵はラフな描線に登場人物(動物)たちだけをスポット彩色したもの。素朴な良さがあり、少なくても大人はクラシックな感覚を楽しめるだろう。子どもたちはどうだろうか。2024/10/04
やすらぎ
164
子どもたちの目から見える世界は、どんなに美しいのでしょう。朝日に輝く草露を少女は見つめています。原っぱには昆虫やカエル、カメやリスやウサギもいます。でもみんな私を警戒しているみたい。逃げなくてもいいのにな。一緒に遊んでくれないかな。…池のそばに腰かけて、ゆっくりと泳ぐみずすましを眺めていると、みんなは戻ってきてくれました。…動物は子どもたちからは逃げません。ヒトをよく観察しています。子どもたちの純粋さを、大人になっても少しでも持ち続けることができたらいいのにな。空から太陽はいつも私たちを見守っています☀️2021/04/18
シナモン
146
先日読んだ「全国 大人になっても行きたいわたしの絵本めぐり」で複数のスタッフさんが思い入れのある本として紹介していたので読んでみました。なるほど、押してばかりではうまくいきませんね。そんな時は引いてみることも大切。生き物との付き合いを通して学んだ女の子。最後、たくさんの生き物に囲まれてとっても嬉しそうな表情が印象的でした。鹿のあかちゃんも可愛かったです。2020/06/25
Willie the Wildcat
95
読後の次男「僕は(街中はもちろん、時には部屋でも見かける)やもりと(商店街裏道にたむろっている)猫と仲がいいよ!」とのこと。「だよね~」とにこにこ。自然との共生。友達の大切さ。印象的なのはお日様。戸惑う女の子を常に温かく見守るお日様。鹿のあかちゃんが、女の子のほっぺをなめているシーンの兎と亀の表情も面白い。やさしい絵の中でも裏表紙がお気に入り。女の子の後姿から、とても素直な喜び・楽しさを感じる。2012/08/16
♪みどりpiyopiyo♪
83
大好きな絵本です。とても静かで穏やかなお話。淡い色合いの絵もしあわせ感を誘います。小さな子たちも大好きな絵本ですよね。私も素敵なことには駆け寄ってしまうし、そのくせ急に寄ってくる生き物(人間も含む)がこわいので、いつも「どっちもわかる~」って思って読んでます 笑。最後の女の子の笑顔ににっこり。よかったね♡2016/05/01