出版社内容情報
働きすぎて、目をまわした信号機のぴかくん。さあ、街は大混乱。人も自動車もごちゃごちゃになります。長新太のユーモアたっぷりに細かくかきこまれた絵で信号機の1日を描きます。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
253
松居直・文、長新太・絵。信号機ぴかくんの1日を描く。ただ、この日は忙し過ぎたのか、ぴかくんが目を回してしまって町は大混乱…というお話。お話自体にはどこといって目新しいところや、面白いところはなさそうだ。となると、この絵本の生命はひとえに長新太の絵にかかっている。いつもながらのお惚け風味の絵。でも、個々の絵は(例えば白バイや郵便車など)それぞれに特徴がよく出ている。群衆の描写も上手い。ただ一つ気になるのは、ぴかくんという命名。「ピカ」という言葉は、ヒロシマでは原爆を象徴するものだ。とりわけ被爆者の人たち⇒2025/07/02
はやっしー
30
しんごうき、ぴかくん。あまりの忙しさについに目を回し故障してしまいます。しんごうが黄色で渡ってしまった人が渡り切れず、道の途中であたふたしてる姿に、ちょっと笑ってしまいました。実際には笑い事じゃないけどね。2016/06/26
ume 改め saryo
30
信号機から見た世界(^^) 考えてみたら、場合によっては24時間、休みなしですね、ご苦労様です(^^) そりゃ目もまわしますよね。 コミカルな絵が良いですね。軽くて、丸くて、優しいタッチ。小さい子供向き(^^)2014/02/11
ツキノ
23
(再読19)1966年11月こどものとも、1966年12月こどものとも傑作集発行。松居直さく 長新太え。細い線、人物の大きなハナ。長新太さんのこの時期特有の絵。信号機のぴかくんにも顔がある。交番のおまわりさんが「ぴかくんをおこしにやってきました」ということは、電源を入れるってことかな?「きょうもいそがしくなりそうだけど、たのむよ」。ところが忙しくなりすぎてめをまわし、一度についたり消えたり。車はあとからあとから増えて。ビルの中から見物する人。大混乱ぶりを空中からうつしているのが見もの。【121】2024/05/02
ひらけん
23
信号は機械だから、生きてないから壊れる事はあっても、目を回す事はないかなとは言いたくはなったよ。でも、こういう現実には考えられない話をユーモアを交えて描ける事こそ絵本の一つの魅力やな。それに、信号が故障したら、間違いなく大渋滞になる。世の中がきちんと回っているのは、それに携わる機械類がきちんと機能している。それを忘れては行けないな。仕事も機械を扱ってるから、機械が故障すると修理だけで大変な目にあうし、昔は日付が変わっても仕事していた事もある。機械は正常に動く事が当たり前ではないんだよって言いたかったのかな2021/03/14