出版社内容情報
山の奥で誕生し、山あいを下り、平野部を流れ、最後に海へいたるまでの川の一生を、その周辺のようすも含めてこまかく描いた知識絵本の傑作。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
167
我が故郷の中山間地を思い出す。小さな田んぼが重なるように並ぶ棚田の脇に川が流れています。背後にそびえ立つ大きな山々に貯えられた雪解け水が大地から湧き、山小屋に引く水は夏でも冷たく、田んぼを潤します。昔から変わらない景色。ああ帰りたい。あの空気を太陽を感じたい。…日本には沢山の川がある。川沿いには人並みが広がる。川から海へ、海から空へ、空から山へ、山から川へ。この循環の中で人間は発電や農業、生活をしている。日本には山があり森があり、ありふれた風景かもしれませんが、世界の特に内陸部、川のない土地の水は宝です。2021/06/06
ままこ
89
上空からの視点で山から生まれた川を上流から下流まで川を取り巻く環境が変化していく様子を分かりやすく観察できる絵本。川近辺での人々の暮らしぶりもほのぼのと描かれている。ラストページは壮大だ。2019/04/18
keroppi
76
川の上流から下流まで丁寧に描かれる。1962年刊だから、のどかな風景もあるし、下流に来ると水質汚染も語られる。川がいかに人の営みに関わっているかが伝わってくる。そして、「海」へと繋がる。2022/09/23
kaizen@名古屋de朝活読書会
73
山から海までの川の様子。ダム、発電所。集材所、貯木場。川の砂利や砂を運ぶ。浄水場、変電所。最後の河口の製油所、化学工場、火力発電所は技術者らしい雰囲気が。2013/09/27
アナクマ
59
いいな〜、やさしい絵だなぁ。横に長く広がる素朴なパノラマ、山々から海原へとくだる川すじに沿って、ゆっくりと小さな文字をひろう。◉ろーぷうえー、しんりんきどう、すみやき、こいをかういけ、そっこうじょ、ぞうせんじょ。◉マッチ棒の先くらい小さな人びとの暮らしが記録されていて。昭和37年の発行。これはもう歴史絵巻。◉蛇足ですが、古い航空写真を見られるアプリがあります。その俯瞰の写真のなかに、あのころの私たちの生活が丸ごと入っているのだ、と思うとかなりグッときます。その感触に近い読後感。2017/05/10
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