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内容説明
過去と未来を結ぶブロークンヒル鉱山の坑道を出て、タイムトラベラー、ジョン・マカリーがやってきた金鉱の町は、昔は栄えたらしいが、今は荒れ果てたゴーストタウンとなっていた。しかし、人気のない町のどこからかピアノの音が聞こえる。誰かが酒場で弾いているらしい。ジョンは傾いたドアを開け、中に入った。「ちょっとでも動いたら撃つわよ」濃い紫のゴーグルをつけた女が、いつの間にか銃を向けている。それにしても、なんとも刺激の強い格好だ。着ているものは、腰のまわりを隠すだけの短いパンツと、袖のない薄手のブラウス。おまけに、銃は見たこともない最新式ときている。「わたしは超常現象の研究家、あなたたち幽霊を研究しているの」幽霊、おれが幽霊だというのか。カウボーイの姿をしているだけで。1850年のネバダから、どうやら無事未来には来られたようだが、はたして計算どおりの時代なのかどうか、ジョンは不安になってきた。