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内容説明
見知らぬ男性と視線を絡ませただけで、嵐の前触れのように胸が騒ぎ始めた…。新聞社同士の交換社員に抜擢されてメルボルンに到着した直後、マリファナ栽培の噂の真偽を取材してくるよう命令され、ダニエルは今、フェリーの中にいた。編集長は若い娘に政治面をまかせるわけにはいかないと考えて、体よく追い払ったに違いない。だったら、こっちにも考えがあるわ。“すぐに行ってくれ、かわい子ちゃん”ですって?不愉快な台詞を思い出しながら、ダニエルはあたりを見渡した。ふと、野性味あふれる一人の男性が目に入った。長身で黒髪、不精髭を伸ばした鋭い横顔、筋肉の引き締まった体。濃いサングラスをかけて汚れたジープにもたれたその姿は、危険な秘密を持つ人物のよう…まるで麻薬ディーラーみたい。すると、男が視線を感じてこちらを向いた。誰かに似ている…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
11
ふたつの新聞社間で記者の一時交換があり、政治記者のヒロインが命じられたのは麻薬栽培の噂の実態を探ること。たぶん慣れない土地と初めての分野取材のせいだと思うけれど、ヒロインは自意識過剰&緊張状態。ヒーローは麻薬栽培関係者ではと疑念を抱いたり、トラブルに巻き込まれたり。ヒロインは記者全般に敵意があるヒーローに自分の仕事を言えない。お互いの気持ちを見事に読み違え迷走するふたりの恋。麻薬栽培をしているグループのリーダーが意外や理性的。いい家族がいるんだからさっさと足を洗って堅気になればいいのにとつい思う。2015/05/26