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内容説明
いよいよ来たわ。間違いなくそうよ。原稿締切りに追われる、ひとり暮らしの漫画家ケイティは悟った。陣痛の間隔がどんどん短くなっていく。空室の多いアパート。知人は留守。外は吹雪にかわり、電話回線も切れてしまった。こんな真夜中に、いったいどうすればいいの。隣室ではそのころ、ぼさぼさ頭で作曲に打ちこむジャックがひと息ついて、飼っているオウムをからかっているところだった。そこにドアをノックする音が―。「あなたに助けていただきたいの」ケイティは必死だった。ジャックは一瞬ためらって、ほかに手がないか考えてみた。このままだと彼女はここで赤ん坊を産んでしまうかもしれない。ジャックはしぶしぶうなずいた。「仕方ない、いいでしょう」。