内容説明
長い夢をみた。長く苦しく、そして楽しい夢だった―。会津藩主の実兄・容保とともに、佐幕派最後の砦として生きた桑名藩主・松平定敬。激動する時代の荒波に抗いつづけた転変流転の生涯を描く意欲作。
著者等紹介
日川好平［ヒカワコウヘイ］
１９５１年名古屋市生まれ。大学卒業後、愛知県内中学校で社会科教師、校長を務める。仕事のかたわら、郷土史家と交流しつつ地域の歴史を研究する（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流
1
過ぎた時代の時々の決断の正誤を判ずるのは、後の世の人だ。孝明帝が、家茂公が亡くならなければ、明治は来ず、急速な欧米化・・・文明開化は起こらなかっただろう。ひいては現代日本は全く別の様相を呈していたのかもしれない。結句、時々の決断の正誤を決めるのは、結果の善し悪し。それに尽きるのではないか・・・。相反するようでありながら、慶喜の行動は英断であり、会桑の徹底抗戦もまた正しかったのだと思わざるを得ない。歴史に『もしも』はありえないことなのだとしても・・・。2015/07/26
-
- 電子書籍
- 昔話と文学 角川ソフィア文庫
