内容説明
アジアで初めてのノーベル文学賞に輝いた詩聖タゴール。大正5年の日本滞在にゆかりのある珠玉の英文詩集、初版テキストに基づく完訳版。
著者等紹介
タゴール,ロビンドロナト[タゴール,ロビンドロナト][Tagore,Rabindranath]
インドの詩人・思想家。1861年、ベンガル州カルカッタ生まれ。1913年、英文詩集『ギタンジャリ(歌のささげもの)』によって、アジア初のノーベル文学賞を受賞。幼い頃から晩年にいたる旺盛な詩作のかたわら、インドの近代化に貢献して、人類愛と世界平和を呼びかけた。シャンティニケトンに開いた野外学校は、のちに国立タゴール国際大学に発展。1941年歿
川名澄[カワナキヨ]
1960年愛知県生まれ。文筆家・翻訳者。名古屋在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
102
アジアではじめてノーベル文学賞を受賞したタゴールの英語による詩集。澄んだ美しさと東洋の知恵が、凝縮された詩形で表現されている。「足の指は、過去をふりむかない指」といったさりげない短詩の中に、人生に対する深い洞察が含まれているような気がした。お気に入りの詩の一つのご紹介。「わたしたちは世界に生きている、この世界を愛するときに」2014/06/22
rabbitrun
6
キューブラー・ロスの著作を通して本書に出合う。宗教や哲学の教えがほんの数語の詩で驚くほどやさしく表現されている。2014/01/11
初瀬川 翠
3
美しい言葉の調べ、風の音を聴きながら作品に触れました。英文学やインド英語を学ぶ先輩が貸してくれた一冊。それは豊かさと静謐さ厳かさ美しさに満ちた世界をみせてくれました。原文と訳文のそれぞれを深く味わうには私の語学力が足りないけれど、それでも素敵だと感じました。もっと味わえるようになりたいものです。20 「わたしは、いちばんよいものを選ぶことができない。いちばんよいものが、わたしを選んでくれる。」2013/04/27
一発退場
1
詩という文学はこんな綺麗で深いものなのかと思った。よく理解できないものも数多くあるが詩というものは心で感じるものなのだろう。あとがきにもあるがひとつの詩を読み自分のこころを揺らす詩に出会ったときはそっと本を置きその詩に想いふける。そんなことができる詩集である。ノーベル文学賞に興味を持たなければタゴールに出会うこともなかっただろう。タゴールの詩を借りれば「良いものが自分を選んでくれた」そう思いたい。2013/01/06
ふくろう
1
「夏の迷い鳥が、わたしの窓にきて、うたをうたい、飛び立つ。 そして、秋の黄ばんだ木の葉が、うたうでもなく、吐息まじりに舞い散る」2009/12/23