内容説明
日本一高い山の奥深い世界をめぐる。前近代の富士山信仰の世界、さまざまな登山道とその起点となった集落の歴史的変遷、そして周辺地域の多彩な地形と自然の恵み…そこに秘められたドラマを読む。
目次
1 富士山の信仰世界(富士山の「参詣曼荼羅」;富士山頂の絵図に見る景観の変化)
2 富士山の登山道と信仰の道(表口登山道;大宮口新道 ほか)
3 富士山の登山口集落(絵図にみる大宮町;絵図にみる村山集落 ほか)
4 富士山周辺の開発・活用(富士山の「鳥瞰図」;田子の浦港と吉原湊 ほか)
著者等紹介
大高康正[オオタカヤスマサ]
昭和48年、静岡県生まれ、博士(学術)。専攻は日本中世史、社会史。現在、静岡県富士山世界遺産センター学芸課教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
18
富士曼荼羅や御師等、ブラタモリで見たーってやつがいっぱい。ブラタモリすげえな。それとは別に、廃仏毀釈に関しての記述が興味深かった。明治になるまで神仏の山として尊ばれてきた富士山だが、廃仏毀釈と同時に、地名や峠の名から阿弥陀や薬師、釈迦獄といった名は神に由来するものに改名させられ、数えきれないほど捧げられていた石や金属でできた仏像は打ち捨てられたとのこと。富士山もそもそも太陽と同一視される大日如来にたとえられており、山頂にあった大日如来の像も撤去された。…ホント廃仏毀釈ろくなことしねえな。滅べ。2020/08/02
kaz
0
図書館の内容紹介は『日本一高い山、富士山の奥深い世界。前近代社会における富士山信仰の世界観を紐解くとともに、さまざまな登山道とその起点となった集落の歴史的変遷、周辺地域の多彩な地形と自然の恵みを、古地図を用いて紹介する』。資料よりは解説主体。興味深いが、富士登山あるいは周辺の地理に詳しくないと、飽きてしまう。 2020/09/05