内容説明
父殺しの罪におののき病に倒れたアジャセ王。その慙愧の心に響いてきたのは、見捨てることなく願っていた仏陀の大悲心だった。苦悩の凡夫が真実信心に目覚める仏法の核心。
目次
第7講 人間性の放棄と確保 六師の詭弁とギバの勧導―慙愧により自らの無明が知らされ(父殺しの罪にもだえるアジャセ;六師外道はバラモン教に反対の反体制派;神の支配を否定、宿命論と偶然論 ほか)
第8講 仏陀の大悲心 如来の密義と月愛三昧―願われている私に気付き、歩み始める(智慧の眼が開かない限り見えないから「秘密」;アジャセ王の「為」に涅槃に入らず;「アジャセ」とは煩悩具足の衆生 ほか)
第9講 釈尊の説法―分別の落ち込みから自力無功の目覚めへ(「どうして、地獄に入ると言うのか?」と問う釈尊;アジャセの半信半疑、ためらいの心;釈尊の7つの説法。第1は「罪にならない」 ほか)
著者等紹介
池田勇諦[イケダユウタイ]
1934(昭和9)年三重県桑名市に生まれる(父は小松市瀬領町出身)。東海同朋大学(現・同朋大学)仏教学部卒業。大谷大学大学院博士課程満期退学。同朋大学教授、同・学長を歴任して、現在は同朋大学名誉教授。真宗大谷派「講師」。三重地区・西恩寺前住職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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