感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鹿野苑
7
法話の書き起こし。小川師は仏教学者なのだが仏教学的なお話の中で真宗ど真ん中の法話をされるんだなあ。よかった。 「いのち」はなにのことを指しているのか。「わかる」ことといのちへのまなざしヒューマニズムと仏教の違い。輪廻の苦しみ。縁起。 縁起から自分を遡っていくのはすごい。こういう自分にない視点をパッと与えてくれることが法話にはある。歴史の上に自分が頂点となって存在しているような相依の状態を思い浮かべることがあるが、この本からは、逆三角形の一番下に自分がいることを想起した。その重みも同時に。 2023/12/16