内容説明
近世期、学寮が設立されて教学が整備されるとともに、僧侶の教化や書物を介して仏教の知識が社会に浸透した。一方、教学の解釈をめぐって、宗派内外で教学論争が発生し、時に幕藩領主の介入を招くこともあった。本書はこれらの問題に着目して、近世日本の政治・社会構造や幕藩領主から民衆に至る諸階層の意識・思想の特質を総合的に解明する。
目次
近世宗教史研究の成果と課題
第1部 教学論争と教学統制(羽州公巌の事件と教学統制;教学論争と藩権力―尾張五僧の事件を事例に;教学論争と民衆教化―加賀安心争論を事例に)
第2部 教化の担い手と取り締まり(教化をめぐる取り締まりの構造と展開;“俗人”の教化と真宗教団)
第3部 文字化された教え(近世の講録流通;問答体講録について)
成果と課題
著者等紹介
芹口真結子[セリグチマユコ]
1988年埼玉県生まれ。2010年日本女子大学文学部史学科卒業、2012年一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻修士課程修了、2017年一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程修了、2019年千葉県文書館嘱託職員着任。博士(社会学・一橋大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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