出版社内容情報
「信仰」という概念はどのように誕生したのか?
「宗教」の中核的要素として自明的に語られ、超歴史的なものとして捉えられがちな「信仰」。
しかし、そうした理解や観念自体こそが、歴史的に構築されたものであった――。
伝統的な仏教思想や「宗教」「文明」「科学」「迷信」「儀礼」「人格」などをめぐる言説、そしてキリスト教や「旧仏教」「支那仏教」といった他者との交渉・相克を経ながら「信仰」概念が展開・定着してゆく過程を、仏教者による「語り」から追跡し、明らかにする。
論客ひしめく「宗教」概念研究の流れのなかで見過ごされてきた「信仰」概念の近代的形成に初めて本格的に焦点を当て、日本宗教史に新知見をもたらした画期的成果。
■目次■
序 章
第一章 「文明」の時代における「信」の位相─島地黙雷の宗教論を中心として─
第二章 「仏教改良」と「信仰」─明治中期における仏教知識人の言説空間を中心に─
第三章 「迷信」と「信仰」のはざま─境野黄洋における「詩的仏教」の構想─
第四章 「新仏教」とユニテリアン──広井辰太郎の信仰論を中心として─
第五章 「新仏教」の夜明け─雑誌『新仏教』における「信仰」言説─
第六章 「信仰」と「儀礼」の交錯─明治後期の姉崎正治と宗教学の成立に見る─
第七章 明治後期・大正期の「人格」と「信仰」─仏陀と阿弥陀仏をめぐる議論について─
第八章 日本仏教論における「信仰」─「他者」としての中国仏教と日本仏教の自己認識─
終 章
あとがき/索 引
内容説明
「宗教」の中核的要素として自明的に語られ、超歴史的なものとして捉えられがちな「信仰」。しかし、そうした理解や観念自体こそが、歴史的に構築されたものであった―。伝統的な仏教思想や「宗教」「文明」「科学」「迷信」「儀礼」「人格」などをめぐる言説、そしてキリスト教や「旧仏教」「支那仏教」といった他者との交渉・相克を経ながら「信仰」概念が展開・定着してゆく過程を、仏教者による「語り」から追跡し、明らかにする。「信仰」概念の近代的形成に初めて本格的に焦点を当て、日本宗教史に新知見をもたらした画期的成果。
目次
序章
第一章 「文明」の時代における「信」の位相―島地黙雷の宗教論を中心として―
第二章 「仏教改良」と「信仰」―明治中期における仏教知識人の言説空間を中心に―
第三章 「迷信」と「信仰」のはざま―境野黄洋における「詩的仏教」の構想―
第四章 「新仏教」とユニテリアン―広井辰太郎の信仰論を中心として―
第五章 「新仏教」の夜明け―雑誌『新仏教』における「信仰」言説―
第六章 「信仰」と「儀礼」の交錯―明治後期の姉崎正治と宗教学の成立に見る―
第七章 明治後期・大正期の「人格」と「信仰」―仏陀と阿弥陀仏をめぐる議論について―
第八章 日本仏教における「信仰」―「他者」としての中国仏教と日本仏教の自己認識―
終章
著者等紹介
呉佩遙[ウーペイヨウ]
1994年中国生まれ。東北大学大学院国際文化研究科博士課程修了。博士(国際文化)。専門は宗教学(近代日本宗教史)。現在、中国上海師範大学人文学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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