内容説明
「東洋思想のなかに論理がどのような形で存在しているか、つまり、東洋思想がもつ合理性と不合理性と非合理性とがどのように関係しているか」。インド仏教、中国仏教、中国古典に形式論理を見いだすとともに、西洋思想とは異なる、東洋の合理思想の根幹にある非自我的な「楕円思考」を明らかにする。
目次
序論 東洋思想と論理
第1部 悟りへの論理―インドの論理思想(初期仏教の合理精神;古因明の論理;新因明の論理 ほか)
第2部 中国仏教の論理思想(現実の肯定;全体主義の真理観;多様性の統一)
第3部 合理と非合理―古代中国思想の論理(不合理の完全排除;合理精神の結晶と矛盾の発見;形式論理学の完結 ほか)
結論
著者等紹介
末木剛博[スエキタケヒロ]
1921年山梨県甲府市生まれ。1945年東京帝国大学文学部哲学科卒業。東京帝国大学副手、電気通信大学助教授、東京大学教養学部助教授、同教授、東洋大学文学部教授等を歴任。東京大学名誉教授。2007年死去。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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