近代日本の国体論―“皇国史観”再考

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  • サイズ A5判/ページ数 358p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784831511928
  • NDC分類 155
  • Cコード C1021

内容説明

明治以後の植民地政策によって展開された国体論が近代的学知との激しい相剋を見せた昭和十年代に注目し、歴史認識の次元から大川周明・平泉澄を詳細に分析することにより、従来の国家主義的歴史観とは区別される“皇国史観”固有の特質を解明する。

目次

国体論研究の視角
第1部 国体論の胎動(大川周明『列聖伝』考;平泉史学と人類学;平泉澄の中世史研究)
第2部 国体論の対立(平泉澄の「日本人」観;大川周明の日本歴史観;大川周明『日本二千六百年史』不敬書事件再考)
第3部 国体論の行方(「皇国史観」の相剋;大川周明のアジア観;三井甲之の戦後)
国体論の帰結

著者等紹介

昆野伸幸[コンノノブユキ]
1973年、宮城県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(文学)。東北大学文学部助手を経て、現在、東北大学大学院専門研究員、東北学院大学・奥羽大学非常勤講師。専攻は日本近代思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Toska

8
戦後歴史学について何冊か読んだから今度は戦前ものを、くらいのノリで手に取ったのだが、なかなか面白い。歴史を実生活から切り離すことなく、現在の問題意識に即して捉え返すという点では、戦前も戦後も意外に共通している。ただ、戦前史学は実証の弱さと「国史」の枠組みによる限界(平泉澄は「世界史など存在しない」とまで言っていた)、そして建国神話の束縛という大きな弱点があり、やはり発展性はなかったのだろう。2022/11/15

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