内容説明
明治以後の植民地政策によって展開された国体論が近代的学知との激しい相剋を見せた昭和十年代に注目し、歴史認識の次元から大川周明・平泉澄を詳細に分析することにより、従来の国家主義的歴史観とは区別される“皇国史観”固有の特質を解明する。
目次
国体論研究の視角
第1部 国体論の胎動(大川周明『列聖伝』考;平泉史学と人類学;平泉澄の中世史研究)
第2部 国体論の対立(平泉澄の「日本人」観;大川周明の日本歴史観;大川周明『日本二千六百年史』不敬書事件再考)
第3部 国体論の行方(「皇国史観」の相剋;大川周明のアジア観;三井甲之の戦後)
国体論の帰結
著者等紹介
昆野伸幸[コンノノブユキ]
1973年、宮城県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(文学)。東北大学文学部助手を経て、現在、東北大学大学院専門研究員、東北学院大学・奥羽大学非常勤講師。専攻は日本近代思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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