内容説明
「国民国家」批判の視点から国学をみるのではなく、国学が本来持っていた日常社会の人間のつながりへの深い関心に焦点をあてた労作。
目次
1 戸田茂睡・儀礼とその根拠―「夫婦婚礼」と「恋」
2 契沖・差異をめぐる方法―「差別」と「平等」
3 賀茂真淵・共同体とその組成―「異なる心」の情景
4 本居宣長(一)他者という現象―自己意識のゆくえと「偽リ」
5 本居宣長(二)言葉と世界をめぐる方法―「我とかいふ禍神」
6 真淵・宣長そして御杖へ―心と超越の構造
7 富士谷御杖(一)関係の基底―「人と人との間のこと」と「儒仏の後学」
8 富士谷御杖(二)差異から「あはひ」へ―「恋の歌は道の正当なり」
終章 誠実と虚偽―日本倫理思想史の視点から
著者等紹介
清水正之[シミズマサユキ]
昭和22年(1947)横浜市に生まれる。昭和46年(1971)東京大学文学部倫理学科卒業。昭和52年(1977)同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。三重大学人文学部教授をへて、東京理科大学教授。専攻…倫理学・日本倫理思想史
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