内容説明
柳北最晩年の論稿122編。一世の奇才成島柳北の逝きしは明治十七年の冬なりき。然るにその声明今に至るも、なお藉々として衰えざること生前と異なるところなし…とは永井荷風の柳北讃。本書は、この柳北の晩年の言論活動を知るための絶好の視座を我々に提供してくれる貴重な資料といえる。
目次
明治十四年(福の神;貧乏神;新居新年会の頌詞 ほか)
明治十五年(知らざるを知らずとせよ;熱海の鯛網;隅田の梅 ほか)
明治十六年(新年の述懐;療養の分疏;今昔の感 ほか)
明治十七年(紙幅の拡張を賀す;寒熱の別;習慣は破る可し ほか)
著者等紹介
乾照夫[イヌイテルオ]
昭和22年(1947)、神奈川県生まれ。東京情報大学助教授。著書・主要論文『国民国家の構図』(共著、雄山閣出版、1999年)、「成島柳北と自由民権」(『経営情報科学』第2巻第4号)、「幕末期の成島柳北」(『メディア史研究』第8号)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。