内容説明
ユーロ危機は南欧諸国vs.EUコア諸国という構図で論じられることが多いが、本書は中東欧新規EU加盟国の視点から考察する。なかでも、自立的な経済発展の戦略をとったスロヴェニアの経験に光を当てた。著者は、移動の自由を保証するだけで貧しい加盟国で雇用を増やすことができないEUの政策は破綻したと主張し、財政連邦主義への前進が必要と説く。
目次
単一通貨ユーロと中東欧
第1部 小国の自立的な経済発展:スロヴェニアの事例(小国スロヴェニアの発展戦略;高い国際競争力:スロヴェニアの謎を解く)
第2部 ユーロ圏の危機と中東欧(カジノ資本主義の破綻:ラトヴィアとスロヴェニアの事例を中心に;中東欧の新規EU加盟国とユーロ危機)
第3部 危機への対応(ユーロ圏の危機と改革;EUの課題と将来)
まとめ:4つの自由と4つの目標
著者等紹介
小山洋司[コヤマヨウジ]
1943年新潟県生まれ。1973年東京大学大学院社会学研究科国際関係論コース博士課程単位取得退学。同年高知大学人文学部講師。1982年新潟大学教養部助教授。1988年新潟大学経済学部教授。2009年新潟大学を定年退職、現在、新潟大学名誉教授。経済学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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