内容説明
日本経済は岐路に立たされている。期待と不安が交錯するアベノミクスもいよいよ正念場、第2ステージに移った。追加金融緩和の是非、増税と社会保障の憂鬱、円安神話の崩壊、的外れの「第3の矢」、ポストTPPの農政改革、メガFTA時代の通商戦略、日米中関係の将来など、日本経済が直面する焦眉の課題を取り上げ、問題の核心に鋭く切り込んだ。
目次
第1部 アベノミクスの期待と不安(日銀による異次元の金融緩和;財政再建と税制改革;社会保障改革と介護離職問題;為替レートと日本のマクロ経済政策;成長戦略の限界)
第2部 企業の新たな選択(混迷する国際会計基準への対応;日本企業の海外移転と人材空洞化;大型商品施設と消費者行動)
第3部 揺らぐ環境政策の行方(地球温暖化対策と日本の対応;国際資源循環の新たな展開)
第4部 保護主義との闘い(メガFTAの潮流と日本の新通商戦略;日本の農業政策をめぐる政策過程と農協改革;FTA利用促進政策の現状と課題―韓国の事例と日本への示唆;外国人高度人材の日本への移動)
第5部 日米中関係の将来(21世紀の日米同盟と中国の台頭―対立と協調;習近平の「積極外交」と米中・日中関係;アジア太平洋の通商秩序と日米中関係の行方)
著者等紹介
馬田啓一[ウマダケイイチ]
1949年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。同大学大学院経済学研究科博士課程修了。杏林大学総合政策学部・大学院国際協力研究科教授等を経て、杏林大学客員教授。国際貿易投資研究所理事・客員研究員。専門分野は通商戦略論
大川昌利[オオカワマサトシ]
1956年生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学法科大学院修了、ボストン大学法科大学院修了。日本銀行鹿児島支店長、人事局参事役、業務局審議役、情報サービス局長、日本銀行金融研究所シニア・リサーチ・フェロー、お茶の水女子大学客員教授等を経て、杏林大学総合政策学部・大学院国際協力研究科教授(学部長・研究科長)。専門分野は金融論、日本経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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