内容説明
コーポレート・ガバナンス論とは、現代企業の支配者であり統治者である経営者が社会的制度体となった企業を、「誰のために、どのように」動かしていくかを問うものである。本書は、株式会社の実態やその現代的意義を軽視している最近の議論を批判し、これまでの会社支配論の成果に立脚した上で、日本のガバナンス論を展開すべきことを主張する。
目次
第1部 会社支配論の理論と実証(会社支配論の方法と変遷;会社支配論における実証研究の系譜とその成果)
第2部 会社支配論の主要理論(法人所有論と法人資本主義;会社占有論と脱資本主義;機関所有論と組織社会;「会社それ自体」所有論)
第3部 会社支配論の論争(西山・奥村論争;奥村・三戸論争)
第4部 会社支配論からコーポレート・ガバナンス論へ(会社支配論とコーポレート・ガバナンス論;日本企業とコーポレート・ガバナンス;コーポレート・ガバナンスと正当性論)
付 韓国財閥の所有と支配
著者等紹介
勝部伸夫[カツベノブオ]
1956年島根県に生まれる。1979年立教大学経済学部卒。1986年立教大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。現在、熊本学園大学商学部教授。著書に『ベンチャー支援制度の研究』(共著、文真堂、2002年、中小企業研究奨励賞準賞)など
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