目次
第1部 歴史と伝説とのはざまで(ミノス;シュリーマン ほか)
第2部 起源(“ポリス”;ゼウスと家族 ほか)
第3部 ペリクレスの時代(ペリクレス;ドラクマの戦い ほか)
第4部 一時代の終わり(ペロポネリス戦争;アルキビアデス ほか)
第5部 ヘレニズム(ディアドコイ;新文化 ほか)
著者等紹介
モンタネッリ,インドロ[モンタネッリ,インドロ][Montanelli,Indro]
1909年4月22日イタリア、フチェッキオに生まれる。2001年7月22日ミラノにて没す(享年92歳)。ジャーナリスト・歴史家。20世紀イタリアの最大のジャーナリストと目されている
谷口伊兵衛[タニグチイヘイ]
本名、谷口勇。1936年福井県生まれ。1963年東京大学修士(西洋古典学)。1970年京都大学大学院博士課程(伊語伊文学専攻)単位取得退学。1992‐2006年立正大学文学部教授。2006‐2011年同非常勤講師を経て、現在翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roatsu
12
20世紀の伊最大のジャーナリストである著者が、人間自体への深い洞察と理解を駆使し大衆がつまらない学究的ご高説から脱して肩ひじ張らずに古代ギリシャ世界の何たるかに思いを馳せることができるよう著した作品の邦訳。1950年代執筆ともはや現代の古典の風格だがその明晰でユーモアに満ちた内容は些かも価値を減じておらず、自らの文明の背骨として直接古代ギリシャの影響を受ける欧州人がそれに向ける複雑なまなざしを感じられて味わい深い。塩野さんのギリシャ物語を読む前に絶対に読んでおきたかった。高めの値段と誤字の多さはご愛嬌。2016/01/13
tieckP(ティークP)
5
この本が、ギリシアの教訓以上に教えてくれることは、ひどい訳・校正が、必ずしも本の面白さを削ぎはしないという驚くべき事実である。文中に空白スペースがあったり、句点のあとに消し忘れた推敲前の文末がもう一つあったり、「みずから」が「白ら」になっているすごい本ながら、それが、本来整っていない口語による語りに近いのか、内容の軽さと合って意外とすらすら読める。これが他の誰かが訳す可能性のある本なら許されないけれど、誰も訳さなかった古い本である以上、ありだと思った。内容は同著者の「ローマの歴史」が人気なとおり、面白い。2012/09/07
Kazuyuki Koishikawa
1
ミケーネとかから始まりあとは普通だが、アレキサンドロス以降が書いてあった。 Schliemann で始める本の導入部は面白かった。2011/12/03
伊藤直起
0
著者は歴史の専門家ではなく、ジャーナリストらしい。微妙な例え話が多すぎて読みづらく思った。神話〜伝説〜史実という構成は古事記を想起させるが、そんな高尚なものでもない。この邦訳本も明らかな誤字(りベラル等)が所々に垣間見えて雑感を与えてくる。ギリシャ古代史の研究で有名なR.オズボーンの邦訳などを読む方が良いかと思う。2022/01/18