内容説明
草木の葉や茎、花で見つかるユニークな虫のしわざ約200種と、しわざを残す虫の成虫・幼虫・さなぎを写真で紹介。どんな虫がなんのために残したのかがわかる画期的な逆引き「虫ガイド」。
目次
草花で見つかる虫のしわざ
タケ・ササで見つかる虫のしわざ
樹木で見つかる虫のしわざ
地面や崖で見つかる虫のしわざ
水辺で見つかる虫のしわざ
人工物で見つかる虫のしわざ
著者等紹介
新開孝[シンカイタカシ]
昆虫写真家。1958年、愛媛県生まれ。国立愛媛大学農学部にて昆虫学を専攻。卒業後に上京し、教育映画の演出助手などを経て、フリーの昆虫写真家として独立する。2007年より東京を離れ、宮崎県三股町に移り住む。昆虫の多様で不思議な生態や形態を掘り下げ、独自の視点から撮影を続けるほか、様々な動植物にも目を向け、生きものたちの繋がりを観察、撮影する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
43
チョキチョキ、くるくる、ゆ~らゆら。葉っぱを器用に加工し巣を作ったり、産卵場として活用する虫。ミシン穴を開けたり、レース編みをほどこしつつ食痕を残す虫。中には木のこぶやアーケード等、大がかりな制作を手掛ける虫もいた。そんな『虫のしわざ』を集めた観察ガイドだ。家庭菜園をしていると、害虫被害に頭を悩ますようになった。じゃがいもの葉の裏にくっついていた“まっくろくろすけ”の正体を突き止められたし、葉物をさんざんに食い尽くしていた青虫も判明。様々な場面で、活躍が期待される一冊だと思います。2016/12/27
たまきら
27
こんな楽しい本があるとは!読み友さんから教わり早速借りてみました。いや~、面白い!ああ、我が家のミカンの葉っぱの模様はこやつのせいだったのかあ!とか、とにかく盛り上がりました。娘さんはアオバセセリの幼虫に一目ぼれ。いやあ、かわいすぎるんだよな~。2017/11/13
アナクマ
25
興味があれば「おやっ?」と思える、虫が残した生活痕(繭やフンや卵、食べ跡や巣など)を一挙公開。たくさんの〈しわざ〉から、どんな虫がなぜ残した痕なのか解明できる。◉タブノキ・ハマキ・ホソガ(椨の木・葉巻・細・蛾)。葉っぱの小包だけどオトシブミじゃない、幼虫のゆりかご。その後は落ち葉の内側に楕円のマユをつむぎ、一週間で成虫になる。知識じゃなくて、面白さを。すでに5月も終盤、虫たちも活発に活動する時期になり、よーく見れば世界の不思議はすぐそこにある、そんなガイドブック。2024/05/26
アナクマ
21
欠けた葉っぱとかあふれた木くずとか、ちょっと気になる・目を引く「虫のしわざ」から、それを作り出した正体にせまる探偵感。なんだろうな、虫に出会える直接的な喜びよりも、物理的・論理的に推理を重ねるような、足跡を一歩ずつ追いかけるようなそんな行為にワクワクを感じるというのは。私にとってはこれぞセンスオブワンダー。ともあれ、野山に出かける楽しみが確実に増えることうけあい。いい本だ〜。2017/09/21
遠い日
20
ふだんよく目にする葉っぱなどの瑕や噛み跡、穴など、なんとなく気になるけれど、深く追求したことがなかったそれらを、実にわかりやすく分類し、解説を施してくださった新開さん。写真が鮮明で見やすい。実にいろいろな虫たちが登場して楽しい。小さな体でその営みを、こんなふうに残しているとは。ハイイロチョッキリに出会いたい!2016/04/09